世界の雑記帳:ドイツ裁判所、重病患者に大麻の自家栽培「許可すべき」

2014年07月23日 13時20分

 7月22日、ドイツ・ケルンの裁判所は、慢性的な痛みを抱える患者は、治療を目的とした大麻の自家栽培が認められるべきだとする判断を下した。モンテビデオで3月撮影。資料写真(2014年 ロイター/Andres Stapff)
 7月22日、ドイツ・ケルンの裁判所は、慢性的な痛みを抱える患者は、治療を目的とした大麻の自家栽培が認められるべきだとする判断を下した。モンテビデオで3月撮影。資料写真(2014年 ロイター/Andres Stapff)

 [ベルリン 22日 ロイター] - ドイツ・ケルンの裁判所は22日、慢性的な痛みを抱える患者は、治療を目的とした大麻の自家栽培が認められるべきだとする判断を下した。

 この訴訟は、当局に自宅での大麻栽培認可を拒否された患者5人が提起。5人には治療目的の大麻購入と使用が許可されているが、購入費用が支払えず、保険も適用されないことから自宅での栽培を希望したという。

 裁判所は、原告3人については第三者が彼らの大麻に近付くことができないのは「十分確実」で、栽培の要件が満たされていると判断。当局による再検討が必要とした。

 残る2人は、他のあらゆる治療法が試みられていないなどとして、訴えが退けられた。

 裁判所の広報は「この判断は、誰もが自宅で大麻を栽培できるようになったことを意味するわけではない。病状が深刻で、かつ大麻以外の療法が有効でないケースに限られる」と言明。裁判所は、個人が大麻栽培の条件を満たしているかはケース・バイ・ケースで判断する必要があると強調している。

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