小保方さん「カンカンに怒っている」　ＮＨＫに追い回され負傷

小保方晴子さん Photo By スポニチ

　理化学研究所の発生・再生科学総合研究センター（神戸市）でＳＴＡＰ細胞の再現実験に臨んでいる小保方晴子研究ユニットリーダーの代理人の三木秀夫弁護士が２４日、小保方氏が実験からの帰途、ＮＨＫの記者やカメラマンに長時間追い回され、頸椎（けいつい）捻挫、右肘筋挫傷で約２週間のケガを負ったと明かした。三木弁護士によると小保方氏は「カンカンに怒っている」という。

　三木弁護士によると、小保方氏は２３日午後５時半ごろ、理研の外にバイクが複数台止まっているのを目撃。同８時ごろ、通常の乗用車ではなく、警戒してタクシーで帰路に就いた。神戸市内のホテルで別のタクシーに乗り換えたタイミングで、追跡されていることに気付き、すぐに、そのホテルに引き返したという。

　ホテルに逃げ込んだのは同９時ごろ。ロビーでＮＨＫを名乗る５人がカメラを回しながら質問を投げ掛けてきたため、回答を拒んで女子トイレに避難。取材クルーには女性スタッフもいたようで、閉じこもる小保方氏の様子を外に報告する場面もあったという。

　逃げ回った小保方氏はその後、下りのエスカレーターで前後を挟まれ、動転したのか、上階へ向かって逆走。退路をふさいでいた記者らと、もみ合いになり、その際に首と右手を負傷したとみられる。カメラや音声マイクなどの撮影機材が小保方氏の体に当たったのかなど詳細は分かっていない。

　小保方氏は再び女子トイレに駆け込むなどしており、ホテル従業員に助けを求め、何とか脱出したのが午後１０時ごろで、ＮＨＫの追跡はホテル内で約１時間続いた。

　発端は２７日放送予定のＮＨＫスペシャル「調査報告　ＳＴＡＰ細胞　不正の深層」（後９・００）。ＮＨＫ広報によると、前日の２２日に三木弁護士にＳＴＡＰ細胞に関する質問状をメール送付したが、返答がなかった。直接コンタクトを取ろうと“強硬手段”に出たようだ。

　三木弁護士は小保方氏の様子について、「カンカンに怒っている。“犯罪者扱いだ”とか、“実験をしたいのに右手が痛いのでは支障が出る。非常に悔しい”と話している」とした。刑事告訴や損害賠償請求など今後の対応は検討中とした。

　また理研はこの日夕、「本人の安全と人権を脅かすもので、厳重に抗議する。再発防止を要請する」との抗議文をＮＨＫに送った。