目くらましに利用された国民栄誉賞
2013年04月08日 10時30分
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藤本:確かに当時は不人気の森喜朗首相(75)でしたから、ワラをもつかむ国民栄誉賞になってしまった(笑い)。
上杉:落日の民主党政権でも乱発されました。国民栄誉賞に物申すのは、副賞に当たる100万円相当の賞品は、国民の税金が使われるからです。税金の使途をチェックするジャーナリズムの役割で、これが首相のポケットマネーだったら、とやかく言いません。もう少し誰もが納得するやり方が必要です。
藤本:安倍首相は国家公務員の初任研修で、長嶋氏を引き合いに出し「守備位置はサードだったが、ショートやセカンドまでボールを拾いに行った。守備範囲を小さくしてはいけない」と訓示していたけど、ちょっと待てよと。
上杉:長嶋氏はピッチャーゴロも捕りに行って、正直、他のポジションの選手が迷惑していましたからね(笑い)。少年野球では長嶋氏のマネをしてはいけないと教わった。
藤本:ショートを守っていた名手の黒江透修氏(74)なんかは長嶋氏のスタンドプレーに泣かされていたからね(笑い)。公務員が長嶋氏のマネなんかしたらそれこそ行政の混乱を招くだけです(笑い)。安倍首相は多分、長嶋氏の偉大さをよく分からないまま授与を決めたんじゃないのかな。
上杉:とにかくマスコミを国民栄誉賞一色に染めたかったのでしょうね。何しろ、発表された4月1日は電気料金や保険料など一斉に値上げされましたから、長嶋氏は目くらましに利用されたともいえます。
藤本:いっそのこと名称を“国策”栄誉賞と変えたほうが分かりやすい(笑い)。
☆ふじもと・じゅんいち=1958年、福岡県生まれ。新聞、雑誌記者を経て独立、取材執筆集団「メディアフォーラム」代表。「建設業界・談合が崩壊する日」「永田町奇譚 もしニッポンの総理が東スポを愛読してたら…」など著書多数。
☆うえすぎ・たかし=1968年、福岡県生まれ。テレビ局、衆院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ取材記者、フリージャーナリストを経て、公益社団法人自由報道協会理事長。ミドルメディア「NO BORDER」代表。
上杉:落日の民主党政権でも乱発されました。国民栄誉賞に物申すのは、副賞に当たる100万円相当の賞品は、国民の税金が使われるからです。税金の使途をチェックするジャーナリズムの役割で、これが首相のポケットマネーだったら、とやかく言いません。もう少し誰もが納得するやり方が必要です。
藤本:安倍首相は国家公務員の初任研修で、長嶋氏を引き合いに出し「守備位置はサードだったが、ショートやセカンドまでボールを拾いに行った。守備範囲を小さくしてはいけない」と訓示していたけど、ちょっと待てよと。
上杉:長嶋氏はピッチャーゴロも捕りに行って、正直、他のポジションの選手が迷惑していましたからね(笑い)。少年野球では長嶋氏のマネをしてはいけないと教わった。
藤本:ショートを守っていた名手の黒江透修氏(74)なんかは長嶋氏のスタンドプレーに泣かされていたからね(笑い)。公務員が長嶋氏のマネなんかしたらそれこそ行政の混乱を招くだけです(笑い)。安倍首相は多分、長嶋氏の偉大さをよく分からないまま授与を決めたんじゃないのかな。
上杉:とにかくマスコミを国民栄誉賞一色に染めたかったのでしょうね。何しろ、発表された4月1日は電気料金や保険料など一斉に値上げされましたから、長嶋氏は目くらましに利用されたともいえます。
藤本:いっそのこと名称を“国策”栄誉賞と変えたほうが分かりやすい(笑い)。
☆ふじもと・じゅんいち=1958年、福岡県生まれ。新聞、雑誌記者を経て独立、取材執筆集団「メディアフォーラム」代表。「建設業界・談合が崩壊する日」「永田町奇譚 もしニッポンの総理が東スポを愛読してたら…」など著書多数。
☆うえすぎ・たかし=1968年、福岡県生まれ。テレビ局、衆院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ取材記者、フリージャーナリストを経て、公益社団法人自由報道協会理事長。ミドルメディア「NO BORDER」代表。
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