【藤本順一、上杉隆の言いたい放談】2013年2月9日掲載紙面から
衆院の予算委員会が開かれ、本格的な国会論戦が始まった。週初めには徳田毅国土交通・復興政務官(41)が女性問題を報じた週刊誌の発売前に辞任し、安倍政権への火の粉はかろうじて回避された。だが、本紙「永田町ワイドショー」藤本順一氏、元ジャーナリストで公益社団法人自由報道協会理事長の上杉隆氏は、ロケットスタートを切った安倍政権が“逆噴射”しかねない不安の芽を指摘した。
藤本:衆院予算委員会で本格論戦が始まりました。質問の先陣を切った民主党の前原誠司元代表(50)が「週刊新潮」の記事を持ち出し、自民党の徳田毅氏の女性スキャンダルを追及しました。
上杉:予算審議で最大野党が初っぱな、しかも代表経験者の質問としては違和感があります。意図がよく分かりません。
藤本:記事は徳田氏が32歳当時「未成年女性を泥酔姦淫」し、訴訟沙汰になっていたというものですが、背景には徳田氏の父親で元衆院議員の徳田虎雄氏(74)が理事長を務める医療法人徳洲会の内紛が関係しているようです。また、虎雄氏が3年前に解党した自由連合の政治資金が不透明になっていて、一部が徳田ジュニアを自民党に入党させるためにバラまかれたともいわれています。あるいは前原氏はそこに照準を合わせているのかもしれません。
上杉:そうだとしても、前原氏は自身の外国人献金問題をきちんと説明しなかったのに他人のことをとやかく言う資格はないですよ。一方、予算委員会では安倍晋三首相(58)がアベノミクスをゴルフにたとえて説明していましたが、思わず笑ってしまいましたね。
藤本:“グリーン奥の崖におびえ、バンカーショットでパターを握っていては、いつまでたってもホールアウトできない。サンドウエッジを使うしかない”と力説していましたね。
上杉:ゴルフジャーナリストとしてひと言言わせてもらえば、1994年の日本プロ選手権の合田洋(48)の奇跡のショットを安倍首相は知らないのかな。ジャンボ尾崎(66)に追い詰められていた合田はバンカーからパターでアプローチして、見事にパーを拾って、優勝につなげた。バンカーからはSWを持たないといけないという固定観念にとらわれてはいけません。柔軟な発想でいかないと。安倍首相もゴルフが好きなのなら、それぐらいの知識がなくてどうするんですか(笑い)。
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