【藤本順一、上杉隆の言いたい放談】2012年12月15日掲載紙面から
衆院選がいよいよ16日投開票を迎える。公示直前まで繰り返された合従連衡、離合集散での準備不足もたたり、自民党の圧勝、民主党の惨敗、第三極勢の失速の結末が見えてきた。本紙「永田町ワイドショー」藤本順一氏、元ジャーナリストで「NO BORDER」代表の上杉隆氏が決戦前夜、自民大勝の裏側を一足早く分析した。
藤本:野田佳彦首相(55)が党首討論で突然の解散宣言をしたのが1か月前。あっという間に選挙当日を迎えますね。
上杉:正直、全く盛り上がりに欠けた選挙ですね。各社の世論調査で軒並み自民党の大勝が予想され、どっちらけになってしまった。
藤本:加えて、中央自動車の笹子トンネルの天井板崩落事故やM7・4の三陸沖地震、北朝鮮のミサイル発射、兵庫・尼崎の連続変死事件の角田美代子容疑者(64)の獄中自殺など国内外で重大ニュースが続いたことで、選挙報道一色にもならなかった。
上杉:危機管理対応は政権与党側にとってプラスに働くところですが、藤村修官房長官(63)は「さっさと上げてくれればいい」なんて失言してしまう始末。民主党の獲得予想議席は公示前の230から50台の転落が予想されますね。1996年に結党した際が52議席でしたから、一度原点に戻った方がいい。「結党精神を思い出せ」と鳩山由紀夫風に叫びたい(笑い)。
藤本:自民党内では安倍晋三総裁(58)と石破茂幹事長(55)との間で「オレがいたから勝ったんだ」と早くも手柄争いが起きている(笑い)。某一般紙記者が安倍総裁の事務所に行ったら秘書まで高ビーになっていたとか。
上杉:勝ち過ぎるとおごりますからね。まあ300議席が高止まりで、揺り戻しが出てくるので60議席ぐらいは下げる可能性はありますね。