【藤本順一・上杉隆の言いたい放談 特別版(3)】2012年7月21日発行紙面から 新党大地・真民主の鈴木宗男代表(64)をゲストに迎え、本紙「永田町ワイドショー」藤本順一氏、元ジャーナリストで自由報道協会代表の上杉隆氏との特別鼎談・後編は、民主党のお粗末な政権運営や震災復興、東電の責任問題を巡って激論が交わされた。菅直人前首相(65)や民主党の歴代幹部を痛烈にぶった斬るムネオ節がさく裂した。
藤本:私はとにかく民主党中心の政権は早く終わってほしいと思っている。なんといっても3・11の対応、ガレキの処理に至っては1年半たっても2割しか進んでいない。宗男さんが指揮していたらとっくに済んでいたのでは。
宗男:ガレキくらいは政権がしっかりして、各都道府県に要請すれば動く話ですよ。私が昨年末に新党を作ったのは、政治がないと痛感した3・11の教訓からです。当時の首相は菅さんでしたが、情けないのは度量の狭さ。原発をヘリコプターで見に行く遊覧飛行みたいなバカなことをした。東電に乗り込んだのもそうです。私だったら自民党本部に乗り込んで「おい自民党、おまえたちが推進した原発の安全神話を丸のみしてこんなことが起きた。おまえたちも責任を持て。与野党と言っている場合じゃない」と。
上杉:救国内閣の設置ですよね。しかし本当の国家的危機でそれができなかった。ガレキの処理もやるやると言いながらでは、自分の選挙区で引き受けるという議員はいない。沖縄基地問題で宗男さんが自分の選挙区に射撃場移転を引き受け入れたのとは大違いです。
藤本:当時は利権、利権とやゆされましたね。
宗男:みんな選挙を心配したが、私は落選覚悟で引き受けた。沖縄では「鈴木だけはきちんとやってくれた」「痛みを実践してくれた」と評価されたものですよ。
上杉:復興は遅れているのに復興支援予算は6兆円も余っている。にもかかわらず増税、補正を組もうとしているのは、おかしい限りです。
宗男:今回の消費税増税も最初に言ったのは菅さんです。最初の消費税増税時に菅さんは何をしていたか? 野党は牛歩戦術で国会を1週間止めたが、その先頭にいた。それが何かの間違いで首相になったら、消費税をやるとは。
上杉:増税反対で筋を通している小沢一郎氏(70)や鳩山由紀夫氏(65)が造反扱いですよね。
宗男:ただ2年前の参院選で菅さんが消費税増税を言った時に、小沢さんも鳩山さんも菅さんを降ろすぐらいの気持ちでぶつかればよかった。あの時、小沢さんが党を割っていれば、また評価や展開は違っていた。財務省の役人は「菅を洗脳するのに3か月かかった。野田は3週間だった」と言っているそうですよ。
上杉:その程度の政治家が首相になっているということですよ。
※続く
◇言いたい放談 特別版(1):鈴木宗男氏「民主党は分かっていない」
◇言いたい放談 特別版(2):鈴木宗男氏が「松山千春出馬」断言