【藤本順一・上杉隆の言いたい放談】(7月28日発行紙面から=1=)
民主党からの離党者が相次ぐ中、元首相経験者らが混乱に拍車をかけている。鳩山由紀夫元首相(65)が脱原発デモに参加すれば、菅直人前首相(65)は原発事故の“戦犯”ながらもどこ吹く風だ。本紙「永田町ワイドショー」藤本順一氏、元ジャーナリストで自由報道協会代表の上杉隆氏が元トップらを一刀両断。また、コスプレ不倫が発覚した橋下徹大阪市長(43)へ、ビル・クリントン元米国大統領(65)から学ぶべき処世術も伝授した。
藤本:鳩山氏がまたまた永田町を騒がせていますね。首相官邸前で行われる脱原発デモに参加し、野田佳彦首相(55)を批判したかと思えば、翌週には仲間に諭され、トーンダウン。相変わらずのブレまくりです。松山千春(56)が対抗馬に浮上したことで動揺を隠せないのかな(笑い)
上杉:デモ参加には党内外から批判を浴びましたが、私は別に問題ないと思っていますよ。鳩山氏は“党内野党”ですから野党の党首が大衆デモに参加するのは特段、珍しくはない(笑い)
藤本:反対デモの先頭に立ち、命がけで軍政と戦ったアウン・サン・スー・チー氏(67)や金大中(故人)元韓国大統領とは違い、鳩山氏の場合はハイキング気分じゃないの。以前、当欄で沖縄基地問題に取り組むなら「市民と一緒にプラカードを持って、米軍に抗議すればいい」と忠告したけど、官邸前のデモならおうちから歩いて行けるもんね(笑い)。
上杉:首相経験者といえば、菅氏を31日に自由報道協会主催の記者会見に招聘します。前々から申し込んでいましたが、原発事故の政府や国会の事故調で菅氏の責任が問われたことで、反論したいという意図もあるのでしょう。いずれにせよ、脱原発を言うならネットを味方にした方がいいと前々から口を酸っぱくして言ってきたが、形勢が悪くなったためなのか、ようやくネットメディアの有用性に気付いたのかもしれません。
藤本:政府事故調でも「人災」と断罪され、菅氏は多少、謝罪めいた言葉を口にしたが、謙虚に反省しないと誰も聞く耳は持たないよ。
上杉:自由報道協会の記者会見では冒頭、ゲストスピーカーは自らの主張を発信する機会があります。そこでどういう言葉を口にするかで、質問者も見方が変わってきます。事故調の話では、政府事故調が結論を出し、国会、東電、民間と4つの事故調の報告書が出揃った。最大の焦点は非常用緊急冷却装置がダメになった原因は、地震か津波かで結論が分かれました。津波であれば高台に装置を移せば済む話で他の原発も再稼働できる。地震となれば全てがダメになる。政府がどちらの見解を採用するかがポイント。政府といっても首相官邸ではなく、役所。利権と絡んでくる話ですから。
藤本:事故調を巡っては、国会事故調も把握していない事実が隠されていて、暴露本が出るとの噂がある。
※続く(ヤケ酒あおる小沢チルドレン)