• 文字サイズ

トップ > ノンセクション > 社会 > 「麻生パターン」で居座る野田首相

人気ランキング
東スポ芸能
東スポ本紙の芸能スクープ記事がスマホで読める!
国内3キャリア完全対応
詳しくはこちらから
アクセスはこちら!
http://g.tospo.jp/
QRコードQRコードをスマートフォンから読み取ってください



  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「麻生パターン」で居座る野田首相
2012年08月13日 12時00分

【藤本順一・上杉隆の言いたい放談】8月11日発行紙面から

 消費税増税をめぐって、自民党が3党合意の破棄も辞さない強硬路線に転じ、すわ解散総選挙かとざわついたが、野田佳彦首相(55)が「近いうちに信を問う」の“玉虫色解散宣言”で収拾し、増税法案は成立した。本紙「永田町ワイドショー」藤本順一氏、元ジャーナリストで自由報道協会代表の上杉隆氏が“八百長談合”ともやゆされたお盆前のドタバタ政局を解説。また、韓国の李明博大統領(70)の竹島上陸で、次の事態も危惧されている。

 藤本:結局、消費税増税法案は成立してしまいました。焦点だった解散総選挙の時期については野田首相が「近いうちに信を問う」ことを約束して、谷垣禎一総裁(67)は矛を収めました。法案成立阻止派の上杉さんにはお気の毒としか言いようがない(笑い)。

 上杉:3党合意が破棄されれば、不信任の可決もあり得る状況でちょっと期待していましたが、何のことはない完全に谷垣氏の“腰砕け”でしたね。「解散期日を明示しなければ、不信任」と息巻いていたのは一体何だったのか。

 藤本:先週も触れましたが谷垣氏が一時的にも強硬路線にかじを切ったのは、秋の総裁選をにらんだ自民党内の主導権争いに連動したものです。9日の内閣不信任決議案で賛成票を投じた小泉進次郎氏(31)、中川秀直氏(68)、塩崎恭久氏(61)ら7人は「みんなの党」の渡辺喜美代表(60)と裏で手を結び、法案採決前の不信任決議案提出で谷垣氏に3党合意の破棄を迫った。

 上杉:今国会会期中に野田首相を解散に追い込めなければ谷垣氏の責任が問われ、再選は危うくなりますからね。

 藤本:かといって3党合意を破棄すれば、この3年間の谷垣路線を自己否定してしまうことになるから、これも困る。その間隙を突き、政局を仕掛けてきたのが小泉純一郎元首相(70)だったから、あるいはこれに「国民の生活が第一」の小沢一郎代表(70)も一枚かんでいるかもしれないと谷垣氏は浮足だった。

 上杉:勝負は勝てば官軍。“何でもあり”の小泉政局ですね。

 藤本:そう、“壊し屋小沢”との揃い踏みで既存政党をぶっ壊す(笑い)。谷垣氏が3党合意を破棄したら、おそらくそうなっていたでしょうが、よくぞ踏みとどまったと褒めてあげたいね。まあ、怖いもの見たさもなくはなかったが(笑い)

 上杉:野田首相が「近いうちに信を問う」と表明したことで、麻生太郎元首相(71)のときのように「今国会にも」「秋にも」とマスコミによる解散風があおられ始め、解散をしなければ「解散を約束できない首相」と批判されることになるでしょう。過去の例でいえば、鳩山由紀夫元首相(65)はすぐに辞任したが、菅直人前首相(65)は「一定のメドがつけば」と言った後、3か月間耐えましたから、野田首相もなんだかんだと理由をつけて居座るんじゃないですかね。

 藤本:野田首相はカカシのようなものだから、竹ヤリで突いても痛くもかゆくもないが、稲の刈り入れが終わればお役御免です。明治維新になぞらえれば、大政奉還による無血開城で自民党は政権に返り咲くことができる。

 上杉:いやいや、解散をちらつかせながら、ほとんど任期満了まで持たせた「麻生パターン」でしょ。選挙に打って出るほどの勝機もない。肝が据わっているのなら小沢氏らを追い出すようなこともなかった。

 藤本:まあ野田首相は消費税増税が成立したからといってホッとしている場合でない。李明博大統領が10日に竹島上陸した。消費税増税政局で混乱、弱体化している隙を突かれた格好です。外務省は上陸前日の夕方に情報をつかんでいたのに事を荒立たせたくないから認めずに後手に回った。相変わらずの危機管理能力のなさを露呈した。

 上杉:民主党政権下ではロシアのメドベージェフ首相(46)の7月の北方領土・国後島上陸に続き、強硬姿勢をとられましたね。今後の対応を誤まれば野田政権が吹き飛ぶ事態にもなる。

 藤本:森本敏防衛相(71)が「(上陸は)韓国の内政上の要請。他の国の内政に他国がとやかくコメントは控えるべき」と発言し、その後陳謝したが、就任当初に危惧したように政治家ではなく専門家だから、危機対応ができない。大臣失格だよ。こうなると中国にも尖閣諸島への上陸を許しかねないよ。

☆うえすぎ・たかし=1968年、福岡県生まれ。テレビ局、衆院議員公設秘書、ニューヨーク・タイムズ取材記者、フリージャーナリストを経て、社団法人自由報道協会代表。ミドルメディア「NO BORDER」代表。著書に「新聞・テレビはなぜ平気で『ウソ』をつくのか」など多数。

☆ふじもと・じゅんいち=1958年、福岡県生まれ。新聞、雑誌記者を経て独立、取材執筆集団「メディアフォーラム」代表。「建設業界・談合が崩壊する日」「永田町奇譚 もしニッポンの総理が東スポを愛読してたら…」など著書多数。本紙で「永田町ワイドショー」好評連載中。

【関連記事】





ピックアップ
【ボートレース】まるがめSG「オーシャンカップ」吉田拡郎がSG初優勝
1号艇の吉田拡郎(岡山)が、インから逃げ切りSG初優勝を飾った。

【弥彦GI寬仁親王牌】深谷が優勝
深谷が2011年6月高松宮記念杯以来2個目のタイトル奪取!

サッカーW杯ブラジル大会
ドイツが延長戦でアルゼンチンを下し、1990年W杯イタリア大会以来24年ぶりの優勝を飾った。


おすすめコンテンツ
自らの秘められた過去を暴露した理由を、遠野自身が解き明かす

様々なテーマとスタイルで小蜜があなたを骨抜きにします!

今回は、本紙で報じた「東京スポーツ映画大賞」。

“女子アナセクハラ被害”を激白した元フジテレビアナ・長谷川豊が女子アナの“とくダネ”大放出!

次回は「若松SGボートレースメモリアル(MB記念)」(8月26日開幕)

新着フォト
東スポ動画
昨年2月、卵巣に境界悪性腫瘍が見つかり卵巣と子宮を全摘出。AVを含む一切の活動を一時休止し、その後は抗がん剤治療も受けた麻美ゆまが、東京スポーツ新聞社を訪れ、すっかり元気になった姿を披露した。
注目コンテンツ
開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載!

ビートたけし本紙客員編集長が審査委員長の独自の映画賞!

日本マット界の隆盛、発展を祈念し、東スポが制定したプロレス大賞です。