【藤本順一・上杉隆の炎上上等言いたい放談:スペシャルゲスト:DeNA中畑清監督編(1)】
横浜DeNAベイスターズの中畑清監督(58)が巨人問題、地元福島の現状、政治家に怒りのキヨシ節を炸裂させた。本紙「永田町ワイドショー」藤本順一氏と元ジャーナリストで社団法人自由報道協会代表の上杉隆氏によるリニューアル新対談は、中畑監督をスペシャルゲストに迎えた。3人は、昨年5月に被災地の茨城でチャリティーゴルフコンペを開催し、震災復興で手を取り合った間柄。野球を通じて日本を元気にしよう、とまい進する中畑監督との激論となった。(2012年3月18日付紙面から)
藤本:監督就任おめでとうございます。なんだか監督の古巣の巨人を巡る報道でまた騒がしいですね。
中畑:何で今、そんな話題が出るのか。開幕に向けて、野球界全体が盛り上がっている中で憤りを感じますよ。
藤本:そうですよね。まあ誰がこんな情報を流しているか大体想像はつきますけど。それよりも監督は被災地の出身で、震災復興にも尽力している。1年がたって、福島の現状をどう見ていますか?
中畑:福島は全然落ち着いていないですよ。復興のスピードの遅さに怒り心頭です。
上杉:週末にいわき、郡山、福島、会津などに通っています。福島は良い人が多いから言いたいことがあってもなかなか言わない県民性ですよね。よそ者の私が声を出して、気づかせたいし、監督の言うように行政の対応は遅すぎです。
中畑:多くの募金が集まっているのにいまだに届いていない。平等に配分するという話をしているが、遅れている間にどれだけの人たちが不幸になっているのかを分かっていない。きちんと道筋やサポートをして引っ張っていく人がいないのは寂しいよね。
藤本:その点、監督は被災地で支援活動すると同時に、昨年5月には上杉さんとともに茨城でチャリティーゴルフを開催し、復興支援に寄与していますね。
上杉:当時はゴルフ場が閉鎖し、キャディーさんが全員解雇されるなど自主規制の嵐が吹いていた。コンペ開催でその雰囲気を打ち破ろうということになったんです。誰かが勇気を持って行動することは大事です。
中畑:それと原発の周辺住民は、原発の存在である種、仕事などで恩恵にあずかっていた部分もあってものすごく遠慮している空気もある。私も過去に東京電力のCMに出ていて、今思えば原発をアピールしていたことにすごい罪悪感を持っている。
藤本:そもそもは事故が絶対に起きないことを前提にしていた話でしたから気にすることはありませんよ。
上杉:福島県内を放射能測定器で計測していますが、高い数値が出ます。一番怖いのは現実を見ないで、あきらめてしまうことです。
中畑:国民を守るというのなら国を挙げて取り組まないといけないのに除染でいくら費用がかかるだとかのレベルの話をされては、たまったものではないですよ。
(※続く)