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奪われた「のれん」…中国人に裏切られた築地すし店

産経新聞 7月24日(木)13時8分配信

 「実は“のれん”ごと中国人の相方に上海の店舗を取られちゃいまして…」

 一時帰国の際に東京で立ち寄った築地のすし店で経営者が頭を抱えていた。

 初の海外進出先だった上海で構えた2店舗が、築地直送のネタや腕の良いすし職人で評判を呼んだのもつかの間。気づいたときにはビジネスの相方として信頼した中国人に、店舗の権利から営業許可、店名の使用権までごっそり奪われてしまっていたのだという。築地の本店から派遣した職人も追い返され、相方が別口で採用した日本人や中国人のすし職人がカウンターに立って、元の店名のままで営業を続けている。

 「中国には気をつけろ気をつけろと、何人もの知人に言われたんですが、まさか自分の店がやられるとは思わなかった。せめて店名だけでも取り返したい」と悔しがる。日中間の契約トラブルとはいえ、脇が甘かった面もあっただろう。

 その数日後、4月に来日したオバマ米大統領も訪れた銀座の有名すし店、「すきやばし次郎本店」が北京に支店を出すとの記事を見てギョッとした。結局は米紙の誤報だったが、中国では「北京に『すきやばし次郎』が来る!」との報道合戦がしばらく続いた。中国での「すし人気」はうれしいが、すし店の“のれん”までのみ込むのは勘弁してほしい。(河崎真澄)

最終更新:7月24日(木)19時49分

産経新聞

 

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