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事件
【裁判員「求刑1・5倍」判決破棄】「直感的」評議を戒め 厳罰化に一定の歯止めにも
2014.7.25 00:19
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「量刑は直感によって決めれば良いのではない」-。女児への傷害致死罪に問われた両親の上告審で、求刑の1・5倍の懲役15年とした裁判員裁判の結論を破棄した24日の最高裁判決。裁判長を務めた白木勇裁判官は補足意見で、評議の前提として量刑傾向の意義を裁判員に理解してもらう重要性を指摘し、「直感的」評議を戒めた。裁判員の「求刑超え」判決が増える中、厳罰化への一定の歯止めともなりそうだ。
■「見直し当然
「1審の判決は感情的なものだとしか思えなかった。法律家としては見直されて当然だと思う」
判決後、岸本美杏被告(32)の弁護人は、量刑を懲役15年から同8年に減刑した最高裁の判断をこう評価。別の弁護人も「市民感覚が反映されるのは想定の範囲内だが、量刑判断にあたって何の基準もないわけではない」と話した。
裁判員らは評議で(1)被告が有罪か無罪か(事実認定)(2)有罪の場合、どのような刑にするか(量刑判断)-について話し合う。
事実認定では、最高裁が平成24年2月、控訴審で事実誤認を理由に1審判決を見直す場合は「論理則、経験則」に照らして、不合理な点があることを具体的に示さなければならない、との初判断を示している。
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