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経済
【ベテラン記者のデイリーコラム・江戸っ子記者のなにわ放浪記】日本一ずらり…商店街の街・大阪が教える“日本の商店街再生”ノウハウ
大阪は商店街の街といわれる。大阪府商店街連合会のホームページによると、大阪市内には428の大小の商店街がある。同一市内にこれだけの商店街があるのは日本最大規模だろう。店舗が閉鎖したままのシャッター商店街が全国で問題化する中、なにわの商店街を歩き、その再生を考えた。
日本一短い商店街の“危機”
大阪のビジネス街である中之島、北浜、堂島浜周辺。大手企業の本社や大阪支社の威容を誇るビルが林立する。
肥後橋商店街(西区江戸堀一丁目)はこのすぐ近くにある。肥後の名はかつて肥後藩の蔵屋敷があったことに由縁する。
「日本一短い商店街」。30メートルほどのアーケードの入り口には、こう掲げられている。店舗は18軒、そのうち6軒はシャッターが閉まったままになっている。入り口そばには、「日本外史」の著者として知られる頼山陽の生家跡の石碑がある。
大阪の商店街で有名なのは「日本一長い」をアピールしている天神橋筋商店街。一丁目から六丁目まで全長2・6キロ。店舗数は600を超えるという。大阪の元気な商店街の代表格である。
これにかけたのか、「日本一短い商店街」とは。商店街の会長で二代目の飲食店経営の萩原雄二さん(63)によると、ブロガーが書いていたのを見つけ、5年前ほどに「採用させてもらった」ものだという。
おもしろいアイデアだと思い、話を向けると、萩原さんの反応はそうでもない。実は今年初めに、この商店街のアーケードを撤去し、商店街を事実上なくそうと計画していたのだという。
萩原さんは「商店街の維持に参加しているのは10軒だけ。維持費が大変なんだよ。そのため、行政からの支援も受け、アーケードを撤去しようと、資金の積算もしたんだけど、電柱建設の費用が最終的に足りなくなった」という。
6軒のシャッター部分は大手損保会社の所有となっている。萩原さんは「商店街でなくても、商売は十分にやっていける」とあくまで強気だ。
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