ガザ:イスラエルが国連施設爆撃 15人死亡150人負傷

毎日新聞 2014年07月24日 23時26分(最終更新 07月25日 00時15分)

イスラエル軍の攻撃で負傷した子供を運ぶ男性=AP
イスラエル軍の攻撃で負傷した子供を運ぶ男性=AP

 【エルサレム大治朋子】パレスチナ自治区ガザ地区を拠点とするイスラム原理主義組織ハマスとの戦闘を続けるイスラエル軍は24日、北部ベイトハヌーンにある国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)運営の学校を爆撃し、少なくとも避難民ら15人が死亡、150人以上が負傷した。イスラエル軍は「兵器の隠し場所に使われている」としてこれまでもUNRWAの3施設を爆撃しているが、避難民のいる学校を攻撃したのは初めて。

 8日からの戦闘でガザでは750人が死亡、イスラエル側は兵士32人を含む35人が死亡した。UNRWAは83施設を避難所として開放、14万人以上を収容しているが情勢悪化と資金不足でどこも満員状態。2008年12月から23日間続いた双方の戦闘に伴う避難民(10万人)を大きく上回り、過去最大規模となっている。このためガザにあるキリスト教の教会が行き場のない避難民を受け入れている。

 「近くに落ちた爆弾の衝撃で家が崩れそうになり飛び出した」。イスラエル軍が爆撃を続ける北東部シュジャイヤ地区に住むヘバ・ヘロさん(42)は23日、現地の毎日新聞助手の取材にそう語った。

 夫と8人の子供との10人暮らし。避難すべきか迷いながらも自宅にとどまってきた。23日午前3時ごろ、近くの爆撃で家が大きく揺れ、子供たちを抱えて飛び出した。「大切なものをいっぱい残してきてしまった。娘のウエディングドレスを買うためのお祝い金まで」。ヘバさんはそう言って涙ぐんだ。

 爆撃の中を走り抜け、ガザ市内のUNRWAの学校避難所に着いたが「いっぱいで収容不可能」と断られた。避難先を探しているとギリシャ正教会の教会のボランティアが「食べ物も水もありますよ」と迎えてくれた。

 教会関係者によると、このほかガザ市内のローマ・カトリック教会やプロテスタントの教会などが避難民数千人を収容している。

 中東を歴訪中の岸信夫副外相は24日、イスラエルのネタニヤフ首相らと会談し停戦を求めた。資金不足で避難民への対応が困難となっているUNRWAなどへの援助については「検討中」と述べるにとどまり、現状では緊急支援を実施していないことを明らかにした。

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