経済伊藤忠がタイ大手財閥と資本・業務提携 まず食料など非資源に照準 2014.7.24 19:00

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伊藤忠がタイ大手財閥と資本・業務提携 まず食料など非資源に照準 

2014.7.24 19:00

 伊藤忠商事は24日、タイ最大級の財閥チャロン・ポカパン(CP)グループと資本・業務提携したと発表した。CPグループは伊藤忠に約1千億円を出資して約4・9%の株式を取得し、実質的な筆頭株主になる。日本の大手商社がアジア財閥と相互に株式を持ち合い幅広い分野で戦略提携するのは初めて。成長するアジアや新興国の需要を取り込み、食料や飼料など非資源分野の事業を強化する。

 伊藤忠はCPグループの中核会社で、飼料・畜産事業を中国やベトナムで展開するCPポカパン(CPP)の株式25%を約870億円で取得する。また伊藤忠は、CP子会社と日本政策投資銀行が設立した投資事業組合を引受先とする第三者割当増資を実施する。

 伊藤忠とCPグループはまず、飼料や農産物などの食料や化学品など両社が強みを持つ分野を中心に協業し、将来は情報や保険などの金融分野に広げる。

 同日会見した伊藤忠の高柳浩二専務執行役員は、CPとの提携について「強みの非資源とグローバル展開の強化が狙いだ」と述べた。提携相手にCPを選んだ理由については「事業領域の重複が少なく、お互いに補完関係が築ける」と利点を挙げた。

 具体的には伊藤忠が強みを持つ穀物取引などの原料調達とCPが得意の穀物を使った飼料や畜産事業などを組み合わせ一貫生産を構築するほか、CPグループとスクラムを組むことで、上流から下流までの幅広い分野で補完関係を築く。一方のCPグループも共同で新興国や欧米市場を開拓する狙いがある。

 提携効果について伊藤忠では平成27年度に利益ベースで最大50億円、中長期的に100億円を見込む。

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