ベネッセ流出:15万〜35万円で名簿売却

毎日新聞 2014年07月19日 10時55分(最終更新 07月19日 11時21分)

警視庁多摩中央署に入る松崎正臣容疑者=東京都多摩市で2014年7月17日午後2時41分、小川昌宏撮影
警視庁多摩中央署に入る松崎正臣容疑者=東京都多摩市で2014年7月17日午後2時41分、小川昌宏撮影

 通信教育大手ベネッセホールディングス(岡山市)の顧客情報漏えい事件で、不正競争防止法違反(営業秘密の複製)容疑で逮捕されたシステムエンジニア(SE)の松崎正臣容疑者(39)=東京都府中市=が、不正に持ち出した顧客情報を1回当たり15万〜35万円で、千代田区内の名簿業者に売却していたことが捜査関係者への取材で分かった。

 今年6月まで約1年間にわたり、月1〜2回の頻度で計約15回売却し、総額約250万円を得ていたとみられる。警視庁生活経済課の調べに対し、松崎容疑者は「ギャンブルなどで約170万円の借金があり、金が欲しかった」と容疑を認めている。同課は19日、松崎容疑者を同法違反容疑で送検した。

 捜査関係者によると、松崎容疑者は売却先の名簿業者は1社だけと説明し、身分証明書として免許証を提示していた。不正に入手したものではないとする誓約書にサインし、ベネッセから持ち出したことは隠していたという。【林奈緒美】

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