2014年7月24日10時19分
●除染作業員集まる南相馬
原発事故からの復興や除染に関わる作業員の宿舎が集中する南相馬市は23日、建設・除染業者、警察との協議会を開き、住民との間で増えているトラブル対策として、宿舎のある地区の住民代表と業者の間で「安全・安心協定」を結んでいく方針を決めた。市に対策を求めていた行政区長らは「大多数の作業員の復興への貢献を無にしないためにも、前向きの協定になる」と歓迎している。
南相馬市には、市内や飯舘村、大熊町などの避難指示区域の除染に携わる作業員が多い。南相馬署は7千人以上が市内各地のプレハブ仮設宿舎などで暮らす、と推計。復興事業が進むのに伴い、今後も増え続けると見ている。
市内では交通事故や飲酒によるトラブル、住民の苦情も一部で増加している。同署によると、震災後から先月末までに逮捕された除染作業員らは19人。逮捕容疑ではおおむね、窃盗が40%、薬物関係25%、傷害20%、器物損壊10%という。
この日の協議会では、宿舎がある行政区の区長と業者が連絡先と責任者を明示し、協力して苦情処理や事件・事故の防止にあたるという協定案を作った。来月から年内にも各地区で締結していくことを決めた。
区長の一人、佐藤成憲さん(66)は「来月の区長会には除染業者の代表に来てもらい話し合う予定だった。全国から復興のために来た多くの作業員に感謝しつつ、事件・事故を防ぐことができる協定になる」。協議会メンバーの中里工務店の中里徹哉社長も「企業にとっても、住民の不安解消に役立つ」と期待する。