ベネッセ流出:「名簿、50社に転売」塾や化粧品会社へ
毎日新聞 2014年07月24日 07時30分(最終更新 07月24日 10時52分)
通信教育大手ベネッセホールディングス(岡山市)の顧客情報漏えい事件で、不正競争防止法違反(営業秘密の複製)容疑で逮捕されたシステムエンジニア、松崎正臣容疑者(39)が情報を売却した東京都千代田区の名簿業者が、警視庁生活経済課の任意聴取に「全国の予備校や学習塾など約50業者に情報を転売した」と話していることが捜査関係者への取材でわかった。同課は18日にこの名簿業者を捜索してパソコンなどを押収しており、流出ルートの解明を進める。
捜査関係者によると、名簿業者は「子供や保護者の情報を住所ごとに分類し、100〜1000件単位に分けて予備校や学習塾、化粧品会社、着物販売業者など約50業者に転売した」と説明。このほか約100万件の情報を九州で家庭教師の派遣などを行う業者1社に転売したという。
松崎容疑者は昨年7月〜今年6月に約15回この名簿業者に情報を持ち込み、計約250万円で売却したとされる。名簿業者は「ベネッセの情報と知らなかった」と話しているという。【林奈緒美】