7月15日、ユベントスをスクデット3連覇に導いた名監督コンテが、電撃辞任した。
「(今季は)このままではうまくいかなくなるという考えに至った」
前日の新シーズン始動からわずか2日目、コンテは歯切れの悪い物言いながら、クラブの公式インタビューで辞任を明らかにした。
クラブの動きは迅速だった。翌16日には、後任として元ミラン監督アッレグリとの2年契約をまとめ上げた。すでにアッレグリは、ビノーボ練習場でプレシーズンキャンプの指導を精力的に始めている。
15日からの72時間で、イタリアの新シーズンの行方は大きく変わった。
コンテ「このチームは、欧州では勝てない」
急転直下の監督交代劇について、W杯後の休暇中だった主将ブッフォンも、後任のアッレグリ本人も、判で押したように「青天の霹靂」という言葉をくり返した。だが、5月の時点でコンテ辞任の兆候はあった。
昨季のコンテは、史上空前の勝ち点記録「102」とともに、クラブにとって約80年ぶりとなる3連覇を達成した。ホームでの19戦全勝を含む年間33勝ももちろんリーグレコード。記録尽くめの3年目を終えたとき、闘将の表情には偉業達成の充足感よりも、疲弊の色が濃かった。コンテは切実に訴えていた。
「われわれがこの3年間で成し遂げたことは、“二度と実現不可能”と言い切れるほどの成功だ。ユーベは確かに強くなった。ただし、『次はCL優勝だ』とハードルを上げられても限界がある。このチームは、欧州では勝てない」
今季のCLで勝ち上がるために、コンテはチリ代表FWサンチェス(バルセロナ→アーセナル)やコロンビア代表MFクアドラド(フィオレンティーナ)のようなワールドクラスのトッププレーヤー補強が絶対条件だと考えていた。それは、資金力に秀でたバイエルンやガラタサライに喫した過去2シーズンの苦い敗戦がもたらした実感だった。
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