東海北陸厚生局麻薬取締部は23日、石川県七尾市の倉庫を麻薬特例法違反容疑で捜索し、麻薬粉末や危険ドラッグ(脱法ドラッグ)の原料とみられる植物片、製造に使う乾燥機や計量器など約450点を押収したと発表した。倉庫は危険ドラッグの製造工場という。
厚生労働省が危険ドラッグ製造工場を摘発するのは、今年6月に九州厚生局沖縄麻薬取締支所が那覇市内のマンションを摘発したのに続き2例目となる。
麻薬取締部は23日までに、映像クリエーター、岡田実容疑者(43)=七尾市=と韓国籍の音楽等制作業、趙顕夫容疑者(48)=東京都稲城市=を麻薬取締法違反(麻薬の輸入)などの疑いで逮捕した。同部によると、2人は「麻薬は輸入していない」と容疑を一部否認している。
岡田容疑者らは倉庫に資材や原料などを持ち込み、危険ドラッグを製造していたという。製品は箱詰めにして、東京や兵庫に発送しており、毎月百数十万円を売り上げていたとみられる。
2人の逮捕容疑は6月中旬、中国から麻薬の粉末約500グラムを岡田容疑者が七尾市内に借りていた部屋宛てに郵送させた疑い。岡田容疑者は趙容疑者から売り上げの一部を受け取っていたと説明し「趙容疑者とは約2年前に知り合い、作り方を指示されて1年ほど前から製造を始めた。ハーブ製品をつくっただけ」と話している。
〔共同〕
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