理研・川合理事:STAP問題「年度中にけり」
毎日新聞 2014年07月23日 21時51分
STAP細胞論文の不正問題で、理化学研究所の川合真紀理事(研究担当)が23日、毎日新聞の取材に応じ、「今年度中にけりをつけたい」と述べ、年度内に問題の全容を明らかにし、再発防止策を定める方針を示した。不正の舞台となった理研発生・再生科学総合研究センター(CDB)については「世界中から存続を求める声が届いており、CDBの能力は残したい」との意向を語った。
◇CDBの能力残したい
外部識者による理研の改革委員会は6月、CDBは解体して出直すべきだと提言している。川合理事は、国内外の科学界の意向を踏まえて検討すると説明する一方で、「あまり簡単に(CDBの)方向や看板を変えたいとは思っていない」とも語った。
疑惑が浮上した当初、「論文の根幹に揺るぎはない」としていたことについては「私たちはCDBの目を信じていた。なぜCDBの幹部が(不正を)見抜けなかったのか、いまだに不思議だ」と振り返った。
6月末から論文の新たな疑義の予備調査が始まっている。「理研内では(本調査する)委員のなり手は皆無」と述べ、外部から調査委員の人選を進めていることを明らかにした。【須田桃子、大場あい】