社会

ブログ通じ児童ポルノ 広告収入増狙い陳列、容疑の3人逮捕

 運営するブログ経由で不特定多数が児童ポルノ動画を閲覧できるようにしたとして、神奈川、熊本両県警の合同捜査本部は17日、児童買春・ポルノ禁止法違反(公然陳列)の疑いで、横浜市西区平沼1丁目、ウェブプロデューサー志磨直樹(34)、東京都港区、会社役員吉川聡(39)、大阪市港区、ウェブ更新代行業井上大典(38)の3容疑者を逮捕した。

 神奈川県警少年捜査課によると、志磨容疑者は2005年3月からアダルトブログ「拾得ブログ」を運営。09年ごろからは吉川容疑者が運営の補助、井上容疑者が更新作業などを担当していた。同ブログには月200万回のアクセスがあり、開設以降でインターネット上から集めた計約100本の児童ポルノが閲覧できた。

 児童ポルノの閲覧で他のブログとの差別化を図り、主にアクセス数を増やして広告掲載収入を増やす手口で、少なくとも12年10月から13年11月までの間、志磨容疑者が約880万円の広告などの収入、吉川容疑者が同ブログ内の広告1枠を譲り受けて約420万円の広告収入があった。井上容疑者は更新作業料として約350万円を得ていたという。

 逮捕容疑は、13年3月11日から12月3日までの間、計7回にわたり、児童ポルノの動画ファイルを閲覧できるURLをサーバーコンピューターに記憶させ、不特定多数のネット利用者がURLに接続すれば児童ポルノが閲覧できる状態にした、としている。同課によると、3人は容疑を認めている。

 同課によると、吉川容疑者は同ブログと自身のアダルトブログをリンクし、自身のブログのアクセスを増加させることでも広告掲載収入を増やしていた。

 合同捜査本部は同ブログが設置されているサーバー管理者の30代の男性についても調べる。熊本県警のサイバーパトロールで同ブログを発見、神奈川県警と「KK協定」を結び、今年1月から合同で捜査していた。

【神奈川新聞】