■ マクドナルド、使用期限切れの鶏肉混入のおそれ
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中国が抱える食への不信は、日本のこの人気商品にまで及びました。
日本マクドナルドによりますと、対象は上海の食品加工会社から輸入していたチキンマックナゲット。使用期限切れの鶏肉が混入していたおそれがあると発表しました。 このチキンナゲットは、2002年から輸入していて、関東の全店舗を含む1都10県、およそ1340店舗で販売していました。国内で販売しているチキンナゲットの2割に当たるといいます。 きっかけは中国メディアの報道でした。今月20日、上海市当局による工場への立入調査。 「責任者がいません」(警備員) 「中に入らせなさい」(捜査当局) 工場側と押し問答の末、当局は資料を調査。納入先として、日本マクドナルドの名前も見えます。パソコンも押収されました。 「私たちはデータを食品会社のネットワークからコピーしていました。そしてネットワークが切断されたのです。サーバーが切断されたのかもしれません」(上海の捜査当局) その後、工場からは品質の悪い製品を加えたことを示したと見られる書類が押収されました。 チキンナゲットを製造していたのは、上海福喜食品有限公司。中国国内10か所に工場を展開する世界最大級の食品加工会社の1つで親会社はアメリカ資本の会社です。この会社が、保存期限の切れた肉を納品した疑いがあるとして上海市当局から操業を停止させられました。 問題が発覚した工場は上海の郊外にあります。期限切れの肉を使っていると指摘を受けた直後からすべての生産ラインをストップしているということです。工場を訪れると、ちょうど段ボールを運び出しているところでした。箱には「麦楽鶏」とあり、まさにマクドナルドのチキンナゲットそのものでした。会社側は、我々の取材に対し、「これから検査機関に持っていく」と答えました。 これは中国のテレビ局が放送した先月18日の工場内の映像です。そこには、信じがたい状況が映されていました。従業員が拾い上げたのは床に落ちた肉です。それを機械に放り込みます。また、床にはチキンナゲットと見られるものが散乱しています。従業員は再び、それを製造ラインに戻しました。 ずさんな食材の管理を思わせる、こんな映像もありました。食材に表記されていたのは、生産日の5月30日です。しかし、保存期間は「6日間」となっています。つまり先月18日の段階では期限が切れていることになります。 「会社には2種類の生産報告書がありました。一つは製造過程で記録されたもので、もう一つは改ざんされたものです。これは審査する人に見せるためのものです」(福喜食品の元従業員) 別の映像には、黒ずんだように見えるこの肉は「既に7か月が過ぎた牛肉」と報じられました。 「これは正常な肉ではない。これらの肉は、かびが生えて腐っている。腐っている肉」(福喜食品の従業員) この肉は、その後再加工され、袋詰めのときに新たな保存期間が記されたシールが貼られる、とされました。中国メディアによりますと、こうした使用期限切れの食肉加工品がマクドナルドやケンタッキーの中国の店舗に供給されていたといいます。(22日23:00)
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