中国産鶏肉:「消費期限切れ」流通…マック、ファミマなど

毎日新聞 2014年07月22日 20時58分(最終更新 07月22日 23時41分)

北京でマクドナルドの店舗の前を歩く男女=2014年7月22日、AP
北京でマクドナルドの店舗の前を歩く男女=2014年7月22日、AP

 日本マクドナルドは22日、一部店舗でチキンマックナゲットの販売を中止したと発表した。ナゲットの仕入れ先である中国の食肉加工会社「上海福喜食品」で、品質保持期限が切れた鶏肉を混ぜて使用していた疑いが浮上したため。大手コンビニエンスストア、ファミリーマートも今月から販売している「ガーリックナゲット」「ポップコーンチキン」を上海福喜食品から仕入れており、22日から販売を中止。厚生労働省は、中国大使館を通じて事実関係の確認作業を始めた。

 品質保持期限は日本の消費期限に当たり、安心して食べられる期限を示す。期限を過ぎたものは安全上、食べない方がよいとされる。中国・上海のテレビ局の20日の報道では、品質保持期限を半月近く過ぎた鶏肉を混ぜてナゲットを生産していた。厚労省によると、これまで国内での健康被害は報告されていないが、消費者に不安が広がりそうだ。

 日本マクドナルドによると、国内で販売するナゲットの約2割が上海福喜製。2002年に取引を始め、東京、神奈川、埼玉、千葉、栃木、群馬、茨城、山梨、長野、静岡、新潟の1都10県の約1340店で販売してきた。中国での報道を受け、21日から同社から仕入れた商品の販売を中止。仕入れ先をタイや中国の別工場に切り替えており、23日には全店で販売を再開する方針だ。

 一方、ファミリーマートは今月から全国約1万店で販売したガーリックナゲットのほか、東京都内などの約10店舗で試験販売していたポップコーンチキンの全量を上海福喜から調達していた。【種市房子、上海・隅俊之】

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