ベネッセ顧客情報漏えい事件 非会員情報も流出した可能性
フジテレビ系(FNN) 7月22日(火)19時38分配信
ベネッセグループの顧客情報漏えい事件で、持ち出されていたのは、子どもたちのデータだけではなかった。ベネッセは22日午後、記者会見を開き、別のサイトを利用していた女性たちの情報も流出した可能性があることを明らかにした。ベネッセグループの顧客情報漏えい事件で、新たに自分の情報が流出した可能性が出てきた都内の主婦は、「自分がもうちょっとリスク管理しないとなと、身が引き締まる感じはありました」と語った。
その情報とは、これまで明らかになっていた子ども向けの通信教育講座のものではなく、グループ会社の通販サイト「ベネッセ・ライフスマイルショップ」の利用者や、子育て相談の会員制掲示板「ベネッセ・ウィメンズパーク」の登録者。
つまり女性たちの情報だった。
3年前に妊娠・出産した際、このサイトを利用していたという主婦は、「妊娠してから、いろいろ心配事とか、知りたいことが増えて、くわしく見るためには、会員登録が必要だったので登録した。ママさんたちの声が載っているので、体験談とかが見られてよかったです」と語った。
ベネッセは21日、松崎正臣容疑者(39)のスマートフォンに残されていた顧客情報の調査結果を発表した。
ベネッセによると、スマホに残されていた情報全てが顧客情報と一致し、流出した情報は最大でおよそ2,260万件あるという。
これは当初、ベネッセ側が発表していた最大2,070万件を、190万件も上回る数字だった。
22日午後、漏えい事件の発覚後に設置した事故調査委員会の今後の調査などについて会見を開いたベネッセは、新たに流出の可能性が明らかになった情報について説明した。
ベネッセホールディングスの松本主税執行役員は「一部のお客さまの出産予定日、メールアドレスが、新たに漏えいが確認されています。このデータが、実際に名簿業者等に流出したかどうかについては、何ら確認が取れていません」と述べた。
ベネッセによると、2つのサイトから松崎容疑者のスマホにコピーされた情報は、サイトの利用者である母親の氏名や住所、子どもの名前など。
また、およそ20万件の出産予定日の情報も含まれるという。
先週、スーパーニュースが取材した家庭では、ベネッセから小学5年生の娘の情報が流出したというわび状が届いた。
さらに、この家庭では、今回新たに情報流出の恐れがあると発表されたサイトも利用していた。
小学生の2人の娘を持つ家庭では、新たに発覚した情報漏えいの可能性に、戸惑いと不安の声が聞かれた。
サイトに登録していた母親は「長女がベネッセのしまじろうを使っていたので、それでサイトを知り、病院を調べたり、子育てのサイトを見て、口コミを見たりしていた。まさかという感じです。簡単に流出できるものだったんだと感じた」と語った。
事故調査委員会は、今後、データベース内の情報を集計し、流出した情報の正確な数を検証したいとしている。
ベネッセの22日の記者会見では、今まで流出はないとされていた、ベネッセに資料の請求をしたり、イベントに参加しただけの、会員ではない非会員の情報が流出した可能性があるということが新たにわかった。
当初は、最大2,070万件としていた流出した可能性のある情報は、今回、2,260万件にまで増えた。
さらに松崎容疑者は、警察の調べに対して、名簿業者に延べ1億件の顧客情報を持ち込んだと供述してしている。
今後、流出の件数が、さらに増えていくのではないかという点が懸念される。
最終更新:7月22日(火)20時36分