スポニチ大阪

2008年(平成20年)4月29日(火)
豪快アタッカーの影にリベロあり(バレー)

 最初の感想は「あの選手、ユニホームを間違えとるんかな?」だった。あれは2000年の秋。当時、広島支局で働いていた記者は初めてバレーボールのVリーグ男子・JTの試合会場に来ていた。コートを見ると、他の選手が緑色のユニホームなのに、1人の選手だけ赤色を着ていた。

 ルールの知識が乏しかった記者は、他社の先輩記者から「あれはリベロで、別のユニホームを着なきゃならないんだ」と教わった。以降、その位置に入っていた山本健之(05年に現役引退)の動きが気になって仕方がない。身長1メートル68の小さな体でコートを走り回り、ただひたすらスパイクを拾いまくっていた。

 リベロとは守備専門の選手で、スパイクを打てなければサーブも打てない。アタッカーのように派手さはないが、山本は「僕みたいな小さな選手でもできるポジション。スパイクを拾って、それが得点につながればうれしい。確かに地味ですけどね」と、すがすがしい笑顔を見せていた。

 以来、バレーボールはリベロの出来が勝敗のカギを握ると勝手に思い込んでいる。5月1日からVリーグ、大学、高校などのチームが集まり、真の日本一を決める黒鷲旗・全日本選抜選手権が大阪府立体育会館で開幕する。ゴールデンウイーク中ですが、派手なアタッカーを陰で支えるリベロの活躍を見に会場を訪れてみてはどうですか。(横山 裕一)

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● 横山 裕一 ●
1974年8月10日、愛媛・宇和島市生まれ。愛媛大卒業後、97年入社。報道部(現スポーツ部)から写真部異動。格闘技、大相撲など、男が裸で勝負するスポーツが好き。趣味はスキューバ・ダイビングと温泉。将来の夢は常夏の国でスローライフを送ること。
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