NOBORDER

  • Twitter
  • Facebook
  • はてなブックマーク
  • Pocket

特別インタビューや未公開映像が満載!遂に販売開始!ニューズオプエドDVD

【大貫 康雄】

マレーシア航空機撃墜事件とイスラエル軍ガザ侵攻の報道

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

640px-MAS-777-200ER

 イスラエル軍のガザ侵攻は、新ロシア派武装勢力支配のウクライナ東部上空で起きたマレーシア航空機撃墜事件の陰に隠れる形になっており、この二つの事件をどう報道するかで各国報道陣の力量が問われる場になっている。

 

 マレーシア航空機撃墜事件で、東欧諸国の報道はこの原稿を書いている時点で見る限り、ドイツZDFなどがいち早く、新ロシア武装勢力のツイッター交信の内容や、“ブーク“などロシア製ミサイルで撃墜された可能性などを報じ、やはりドイツ、フランスなどヨーロッパの放送メディアが迅速かつ詳細だ。またイスラエル軍ガザ侵攻に伴う双方の犠牲者報道も取材と検証が具体的だ。

 

 それに比べ日本の放送メディアの報道は分析が浅い。

 またアメリカの放送メディアは現場リポートが不足、専門家の議論に依存する傾向がある。冷戦以降、国際報道軽視の傾向が続いて、現場に記者がいないことが致命的なようだ。

 

 18日の撃墜事件解説で、NHK・BSとBBC国際放送との違いは目を引いた。

 金曜夜10時のNHK・BSの国際報道番組では、モスクワ、ワシントン支局長を歴任した高尾潤記者が、プーチン大統領をはじめロシア政府の意図、狙いを経緯に沿って文字通り“解説”していた。

 

 一方、BBC国際放送では、スタジオに元ロシア駐在英国大使が座り、“プーチン大統領は撃墜事件で、ウクライナ政府に責任がある、とは一言も言っていない”。また、“その後、発言をしていない「プーチン大統領の沈黙」が何を意味するか注目すべきだ”、と言っていたのが印象に残る。

 プーチン大統領はその後も沈黙したままだ。

 ヨーロッパのテレビ局は、“沈黙は彼の戦術”だが、それが吉と出るか凶とでるかは不明、などと言う。

 沈黙の背後には、“圧倒的多数のロシア国民が、新ロシア武装勢力を英雄視する世論調査”があり、プーチン大統領は身動きできないでいる、との指摘も出た。

 であるとすればプーチン大統領は自分で煽っておいたナショナリズムのために行動が縛られているようなものだ。

 一流の外交官は積み重ねられた経験と勘を元に、言葉の意味する小さな違い、ニュアンスを分析して、問題や事件の成り行き、可能性、時には本質を探り指摘するのが得意だ。

 このイギリスの元駐ロ大使の言葉は耳に残る。

 

1 2 3 次へ

TOP

ニューズ オプエド

ニューズ オプエド
ただいま放送中

読み込み中...
-->