パキスタン:地上戦開始 過激派掃討

毎日新聞 2014年06月30日 21時19分(最終更新 06月30日 23時55分)

 【ニューデリー金子淳】パキスタン軍は30日、北西部・北ワジリスタン管区で、パキスタン・タリバン運動(TTP)など武装勢力を掃討する地上部隊による軍事作戦を開始した。これまでは管区の周囲を地上部隊が包囲し、実際の攻撃は空爆にとどめていたが、住民の大半が避難を終えたため本格的な地上戦に着手した。

 軍によると、地上部隊は同管区ミランシャーで民家の捜索などを実施。武装勢力が拠点とするトンネルや爆発物の製造工場を発見し、交戦により15人を殺害したとしている。ほかの地区でも戦車部隊などを進軍させ本格的な地上作戦を進める。

 同管区は隣国アフガニスタンで駐留米軍などへの攻撃を繰り返してきたアフガン人武装組織「ハッカーニ・ネットワーク」も拠点としてきた。米国は再三にわたってパキスタン政府に掃討作戦の実施を求めてきたが、パキスタン側が拒否していた。今回の作戦はTTPなど主に国内のテロ組織掃討が目的だが、米国の要求に沿った動きでもあり、対米関係を強化する狙いがあるとの観測も出ている。

 軍は6月8日に南部カラチの国際空港が武装勢力に襲撃された事件を受け、15日から空爆を中心とする掃討作戦を開始。これまでに武装勢力の376人を殺害し、兵士17人が死亡したとしている。

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