にんじんの塔

ずっと UNDER CONSTRUCTION

いつまでも「待ち合わせ」が苦手で、独身のうちは「上京組」でいたいのはワガママでしょうか

こんばんは。三十路独身女です。今夜はとってもテンションが低いです(鬱!)


昨日、そういえば「待ち合わせ」が苦手だったなあと思い出した。

2年と少し前に別れた恋人とは近くに住んでいたので、「待ち合わせ」をする必要が無かった。その前の恋人とも半同棲のような付き合いだったので同様。(メールも電話も、あまり必要無かったなあ)

その後は、実家や社員寮で暮らす人とばかり交遊していたので、今ではすっかり「待ち合わせ」が当たり前になった。

私はもともとすごく神経質というかきっちりしたいタイプで、学生時代は友人と待ち合わせる時も絶対に遅刻しないよう、10分前には待ち合わせ場所に到着出来る乗車時間を確認していた。しかし、みんな決まって遅刻する。携帯電話を持っているので、「じゃあ明日は18時に新宿で」と決めれば、ほぼ会えるから。当時は遅刻されて待つよりも、遅刻して待たせる方がストレスだったので、読書やウィンドウショッピングで時間を潰していた。

もやもやするのに疲れ、今では私も、“時間ぴったりに落ち合うことなど、まず無い”と思うようになり、例えば「18時に新宿で」と約束すれば、18時ちょうどに駅のホームに到着するようになってしまった。(すみません…)(ちなみに会社は早めに行きます…)


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以前も書いていたけれど、私は地図を読むのが苦手で、よく道に迷う。

私は地図が読めない - にんじんの塔



そして、とっさに左右の区別がつかない。先ほど調べたら「左右盲」というらしい。

右と左がとっさに判断できない。あなたはもしかして「左右盲」では? - NAVER まとめ



就職活動の時はとても苦労した。必ず地図を紙に印刷し、携帯に地図のURLも登録し、早めに出発して、それでも迷う時は迷ってしまい、GPS機能を使ってもさっぱり分からないのだ。(ちなみにこれまで勤めていた会社は、駅直結のビルや、その駅に行けばほとんどの人が知っているような場所にあった。まあ、さすがに面接で数回行けばどこだろうと覚えるだろうけれど)


東京に住んで10年以上経ち、就職の際に住民票も移したので、今は東京都に住民税を納め、東京で選挙の投票に行く。きっと私は東京都民なのだろう。

でも、私の出身地は東京からけっこう離れている。初めて東京へ来たのは、大学の二次試験の時で、その時に初めて飛行機に乗った。「試験に落ちる前に飛行機が落ちたらどうしよう」なんて言って。

そういうわけで、私にとっては、埼玉も千葉も神奈川も、いや茨城も栃木も群馬も長野も山梨も静岡でさえも、東京のようなもの。それは今でもそうだ。茨城や栃木から通勤する知人や、月に1度は群馬や静岡に帰省する知人もいる。新幹線すら使わずとも帰れるような場所に故郷がある人は、みんな東京の人に思えるのだ。


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時々、東京出身者に東京を案内することがある。「俺、意外と都心で遊んだことがないんだよね」「僕はなんでも良いから、オススメのお店ある?」「地方出身者の方が、東京に詳しいよね」なんて言われて。

昔、そう、私がきちんと若かった頃、かつての恋人とよく行ったお店や、素敵な人に連れて行ってもらったお店を思い浮かべる。ええっと、あの時は連れられて行ったから、どうやって行けば良いのだっけ…とか、あの時はご馳走になったからどれくらいの値段がするのか分からない…などと悩みながら。

そうして食事をしながら、時々、イントネーションの違いを指摘される。「やっぱり、訛ってるね」と。私は一体、何者なのだろう、どこの国の人なのだろう、と思う。

今の私は東京都民だけれど、働けなくなり、毎月の家賃と社会保険料と税金で貯金が尽きれば、遠い遠いところにある実家に頼らざるをえなくなる、独身だから。遠い遠いところに実家がある故に、それなりの収入がないと東京にいられないから、社会保険料と税金は高い。最低賃金時間額が665円ほどの田舎に戻れば、ひょいと東京に遊びには行けなくなるだろう。それは本当に東京都民と言えるのだろうか?


東京に住むことを選んだのは自分だけれど、年月を重ねるごとに、なぜイントネーションを揶揄されながら、私は東京出身者に東京を案内をしているのだろう?と泣きたくなる。いい歳して、そういうのをひっくるめて強く生きていかなければならない現実に泣きたくなってしまう。きちんと若かった頃に、うんと甘やかされてきたからこんなことで泣きたくなってしまうのだ。そして、うんと甘やかしてくれた人たちを少し恨んでしまい、また泣きたくなってしまうのだ。


「待ち合わせ」をする必要のない恋人がいなくなり、一人で道を歩くのが当たり前になり、そして外国人の多い会社で勤めるようになったことで、東京から離れたところで育ったコンプレックスは薄れてきたはずだったけれど、やっぱり時々、どっと疲れが出てしまう。きちんと根をはれたら何でもないようなことなのだろうか、早く本当の東京都民になりたい、と思う。東京都でなくとも、その土地にずっしりと生きている感覚が欲しくて、それが独身では叶わない気がしてしまうのだ。


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ええっと、行き過ぎた自己憐憫、誠に申し訳ありません。
(きっと私は状況が変わっても、こうしてずっと自己憐憫しながら生きていきそうだ)

 


ああ、そうだ、このあいだ、素敵な「待ち合わせ」もあった。
私が「花屋の前で待ってるね。あ、花屋の前だと、まぎれちゃうかな?(笑)」とLINEをしたら、花屋の前に来てくれた友人が目の前で「あれ?どこ?見つからないよ」とLINEをする、そんな茶番に付き合ってくれた。

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とりあえず、完全に疲れているので、地元行きの航空券を予約した。