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<都議会ヤジ>大田区の住民らリコール運動で署名開始へ

毎日新聞 7月20日(日)2時30分配信

 東京都議会で塩村文夏(あやか)議員(36)に「早く結婚した方がいいんじゃないか」とやじを浴びせた大田区選出の鈴木章浩議員(51)について、同区の住民ら有志がリコール(解職請求)に向けて署名運動を始める方針を固めた。都選挙管理委員会によると地方自治法に基づき都議個人のリコールを目指す署名集めは初。

 都内で19日にあった集会で住民や支援者が確認した。宇都宮健児・元日本弁護士連合会長を2月の都知事選で担いだ団体のメンバーも合流し、超党派で署名を呼びかける。

 やじを巡って都議会は先月下旬、鈴木氏を処分せず、他のやじの発言者も特定しないまま再発防止を決議して幕引きを図り、都民から批判されていた。活動に加わるメンバーの一人は毎日新聞の取材に「人権侵害や差別発言がまかり通る都議会に自浄能力はなく、最終手段を選択するしかない」と述べた。

 鈴木氏は辞職を求める動きについて「いろんなお考えの方がいて、それはそれでしょうがない。私はしっかりと責任持って頑張っていきたいと思っているだけ。コメントすることはない」と述べた。

 地方自治法に基づく議員の解職請求には当該選挙区の有権者の3分の1以上の署名が必要で、有権者数が一定規模を超える選挙区では要件が一部緩和される。有権者数約58万人の大田区で必要とされる署名数は約16万人。区選管の審査で署名が有効とされれば住民投票が実施され、有効投票総数の過半数が解職に賛成すれば議員は失職する。

 問題のやじは6月18日、都議会本会議で塩村氏が女性の妊娠・出産への都の支援体制について質問していた最中に飛び出した。都議会自民党に属していた鈴木氏は当初、自身が発したことを否定し、やじの内容について報道陣に「女性の心を傷つけたのは重く受け止めるべきだ」などと語っていた。ところが、世論や自民党本部からの批判が高まるなか、5日後に一転して自身のやじと認め、塩村氏に謝罪し自民党会派を離脱した。多数の海外メディアも経緯を報じ、東京五輪への影響も懸念されている。

 鈴木氏は2013年6月の都議選大田区選挙区(定数8)で3万4746票を得てトップで3選を決めた。【竹内良和、和田浩幸】

最終更新:7月20日(日)2時52分

毎日新聞

 

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