中国:マックやKFC向け肉加工業者 期限切れや不衛生

毎日新聞 2014年07月21日 19時33分(最終更新 07月21日 22時12分)

 【上海・隅俊之】中国・上海にある米系食肉加工会社「上海福喜食品」が、マクドナルドやケンタッキーフライドチキン(KFC)などに、品質期限の切れた鶏肉などの加工食品を納入したり、工場で床に落ちたハンバーガー用のパテを素手で生産ラインに戻したりしていた、と中国メディアが20日、伝えた。中国では食の安全問題への不信感が根強く、上海の衛生当局が調査に乗り出した。

 上海のテレビ局「東方衛視」が同社品質管理部門の元担当者の話をもとに伝えた。報道によると、上海市郊外にある同社工場では、品質期限を半月近く過ぎた鶏肉を混ぜてナゲットなどを生産。不合格品も5%の割合で生産ラインに戻して再びミンチにしていた。品質期限を7カ月過ぎて変色した牛肉を使ったケースもあった。出荷の際には生産日時も改ざんしていた。

 問題の加工肉が具体的にどの店舗に納入されていたのか不明だが、中国マクドナルドは全国のチェーン店に対し、「上海福喜食品」製の加工肉の使用停止を指示。また、KFCは、福建省の一部店舗以外では問題の加工肉は使っていない、と中国版ツイッター「微博」で説明した。「上海福喜食品」は、米食肉加工大手「OSI」グループ傘下にあり、同グループが中国で主に外資系ファストフード向けに展開する生産拠点の一つ。

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