ソウル=東岡徹
2014年7月21日17時38分
ソウルで予定されていた日本の人気漫画「ワンピース」の特別展をめぐり、原作に「旭日旗(きょくじつき)を思わせるイメージ」があるとして会場の戦争記念館が開催直前に中止を決めた問題で、ソウル西部地方裁判所は17日、契約通り開催すべきだとの決定を出した。
決定文によると、ワンピースは長編漫画であり、そのごく一部に旭日旗に似た絵が描かれているとの理由で「日本の帝国主義をほめたたえる漫画とは言えない」と指摘。日本では旭日旗に似たデザインは帝国主義とは関係なく大漁旗などにも使われているとし、原作では主人公と敵対するキャラクターを描く場面で主に使われており、「むしろ否定的なイメージを表現している」との判断を示した。
その上で、契約内容を踏まえても、戦争記念館側が一方的に開催を中止することはできないと結論づけた。
特別展は今月12日から始まる予定で、展示には「旭日旗」は含まれていなかった。しかし、原作に旭日旗が登場するとの外部からの指摘を受けた戦争記念館は、9日になって主催するイベント会社側に中止を通知。イベント会社が開催中止の通報の効力停止と展示妨害の禁止を求める仮処分を申請していた。(ソウル=東岡徹)
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