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2014.7.21 MON
TEXT BY SANAE AKIYAMA
Tyrannosaurus rex in the open air from Shutterstock
かつて恐竜と呼ばれ、太古の大地を支配した大型生物の一部は、実は形態を変えて未だに地球に生存している。ただし現在の彼らは空をも支配する。そう、鳥類だ──。
オックスフォード大学とロイヤル・オンタリオ博物館の共同研究によると、恐竜から鳥類への進化成功の鍵は、体長を著しく小型化させることだった可能性がある。
地球上の生物は、形態的、または生態学的に、非常に幅広い多様性がある。これを説明するモデルのひとつに「適応放散」と呼ばれる現象があるが、この説によると、多様性は生物が異なる環境の空きニッチに適応した結果、生まれたものなのだとされている。
「恐竜は絶滅したわけではない」と話すのは、オックスフォード大学の脊椎動物古生物学者であるロバート・ベンソン博士だ。「現在、恐竜の子孫は10,000種という鳥類へと姿を変えて存在している。われわれは、鳥類と、すでに絶滅したティラノサウルスやトリケラトプス、ステゴサウルスといった中生代の親類を比較し、進化の繋がりを理解したかったのです」
ベンソン率いる研究グループは、まず426種の恐竜の大腿骨の大きさから体重を推定。この方法は非常に信頼性が高いといい、進化のラインにある恐竜たちがどのように体長を変化させてきたかを知ることが可能だ。また、とある近縁種がそのサイズおいてかなり類似しているならば、おそらく進化は遅かった。しかし、彼らの体長が大きく異なるならば、進化は速かったことがうかがえるという。
調査によると、2億2千万年前頃から全恐竜の体長に急速な変化が起こっていた。これは草食性などの空きニッチに適応するために、恐竜のサイズの大小に変化が生じたためだとみられている。しかし急速だった変化はすぐに減速し、その後多くの恐竜は安定した形態を維持していたことが明らかになった。
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