ガザで最も激しい戦闘 双方で死者が急増7月21日 6時07分
パレスチナ暫定自治区のガザ地区での地上作戦を拡大させたイスラエル軍は、東部の町に集中的に砲撃を加えて、一連の軍事作戦で最も激しい戦闘となり、双方で死者が急増しています。
イスラエル軍は19日夜、ガザ地区での地上作戦を拡大し、20日にかけて、イスラム原理主義組織ハマスがロケット弾攻撃などのために築いた地下トンネルがあるガザの東部の町に集中的に砲撃を加えました。
ガザの保健当局によりますと、この攻撃によって市民を含む60人余りが死亡し、空爆が始まってからの死者は415人となりました。ガザの中心部にある病院には、けが人や死亡した人が次々に搬送され、遺体が安置されている部屋に集まった遺族たちが怒りや悲しみをあらわにしていました。
攻撃を逃れて避難した人は、20日だけで2万人近く増えて合わせて8万1000人となりました。
一方、イスラエル軍の兵士も20日だけで13人が死亡し、一連の軍事作戦で最も激しい戦闘となり、双方で死者が急増しています。
こうしたなか、国連のパン・ギムン事務総長がハマスへの影響力を持つ中東カタールを訪問しているほか、アメリカのオバマ大統領がイスラエルとハマスの仲介役となっているエジプトにケリー国務長官を近く派遣する考えを示すなど、停戦に向けた調停を模索する動きも出ています。
米国務長官を近くエジプトに派遣へ
ガザ地区の情勢を巡って、アメリカのオバマ大統領は20日、イスラエルのネタニヤフ首相と電話で会談しました。
ホワイトハウスによりますと、オバマ大統領はイスラエルにはハマスの攻撃に対して自衛する権利があるとする一方、ガザ地区の市民とイスラエル兵の死者が増えていることに深刻な懸念を示しました。
そのうえで、オバマ大統領は停戦を実現させるため、近く、ケリー国務長官をイスラエルとハマスの仲介役となっているエジプトに派遣して調整に当たらせる考えを伝えたということです。
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