正社員化で競争力強く 変わる非正規依存:イザ!

2014.7.19 21:06

正社員化で競争力強く 変わる非正規依存

 全日空の就職内定者の中には、非正規採用を嫌って他の航空会社や業界を選ぶ人もいた。だが、27年度採用の応募は前年比10%増と、制度改定の効果は早くも出ている。

 米国生まれの人気コーヒーチェーンの日本法人スターバックスコーヒージャパンも今春、希望する全契約社員を正社員化した。スターバックスは8年に第1号店をオープン。3月末時点で全国1040店、約2万4千人のスタッフを抱える大規模コーヒーチェーンに成長した。荻野博夫執行役員は「若手だったスタッフも育児や介護といった転機を迎えている。安心して長く働ける環境を整える必要が出てきた」と語る。

 一方、「スタッフを募集しても何カ月も集まらない店舗がある」と明かすのは、カジュアル衣料「ユニクロ」を展開するファーストリテイリングだ。愛知県や静岡県の一部で、店舗に必要な人員の充足率が80%台前半という厳しい事態に陥っている。

 ファストリは、数年かけて非正規社員の半数超にあたる約1万6千人を転勤を伴わない「地域限定正社員」とする計画だ。19年に続く2度目の正社員化の取り組みだが、前回はフルタイム勤務を条件としたため、希望者は目標に及ばなかった。今回は時短勤務や土日の出勤可否などの要望を可能な限り受け入れる。

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