第2R、2番でラフから第2打を放つ石川遼(共同)=ロイヤルリバプールGCで
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◇全英オープン<第2日>
▽18日▽ロイヤルリバプールGC▽晴れ時々曇り 気温20度、南の風10メートル▽賞金総額540万ポンド(約9億40000万円)▽優勝97万5000ポンド(1億70000万円)▽出場156人
【ホイレーク(英)青山卓司】2010年以来、2度目の決勝ラウンド進出を目指した石川遼(22)=カシオ=は初日に抜いたドライバーを入れて攻めたが、4バーディー、4ボギー、1ダブルボギーの2オーバーで通算4オーバー。初日2アンダーの19位だった岩田寛(33)は、出入りの激しいゴルフで5オーバー、通算3オーバーとした。宮里優作(34)は後半に崩れ、3バーディー、6ボギー、1ダブルボギーの77、通算5オーバーだった。
ようやく練習通りのスイングができるようになったのは、この日の後半に入ってから。そこから石川が怒濤(どとう)のチャージを見せた。10番パー5では、ドライバーでフェアウエーを捉えた。グリーン奥のカラーからの3打目もほぼ完ぺきなタッチでバーディー。11番では惜しいパーパットをはずしてボギーとしたが、12番、14番、そして難関の17番でもバーディーを奪った。特に17番は自ら「完ぺき」と自画自賛したほどのショットで、楽々と3打で上がってみせた。
この2日目後半が輝けば、輝くほど、それまでのラウンドが暗い影を落とす。
前日にはバッグから抜いていたドライバーを戻したが、前半はひどかった。ほとんどのティーショットがフェアウエーにいかない。2番は右の茂みに入れ、2打目は出すだけで流れを悪くして3パットのダブルボギー。5番にいたっては、ドライバーを左にひっかけてブッシュに突き刺さり、ロストボールに。8番も左に大きく曲げてのOBだ。
「全英という難しいコースで、自分の実力がどこにあるのかを知りたかった。けど、それ以前の問題でつまずいてしまった。この日の前半のラウンドまでティーショットが振り切れていなかった」と自嘲気味に振り返った。
自信に満ち、ショットの飛距離も世界のトップレベルとひけを取らない強い石川と、ティーショットを極端に曲げ、マネジメント自体が崩壊してしまうような弱い石川が、極端なかたちで顔を出す現状。要因はどこにあるのだろう。
「風とかの外的な問題でないのは確か。つまり自分の問題です。正直、悔しい。合わせたようなスイングになってしまっては、どんな結果でも何も生まれない」
2日間を通じての収穫はアプローチの精度。練習を繰り返し、自信がついたという。この自信を、アイアンやウッド、そしてドライバーへつなげていくしかない。今後は日本に一時帰国し、8月7日から始まる全米プロ(米ケンタッキー州バルハラGC)に備える。
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