安斎耕一
2014年7月19日16時12分
活字を一つ一つ組んで印刷する「活版印刷」。廃れつつあったが、最近、手間がかかるけど独特の味わいがたまらないと楽しむ人が増えている。印刷体験は盛況で、活版で刷った名刺なども人気。“職人”を目指す若い女性も出てきた。
「あった、あった!」
活字が無数に並ぶ棚からお目当ての活字を見つけた女性の声が弾む。「文選(ぶんせん)」と呼ばれるこの作業。細かい上、左右逆の鏡文字で見づらく探すのも一苦労だ。
「印刷博物館」(東京都文京区)で6月末にあった「大人のための活版ワークショップ」(WS)には女性6人が参加。「好きな言葉」をテーマに、活字を拾って印刷する体験をした。
2012年度に始まったWSはテーマ別に年5回開催。全国から応募があり、倍率は毎回8~10倍に上る。WSに参加した東京在住の専門学校生(19)は活版印刷を扱うのが初めて。「今はパソコンで何でもできるので、一手間かけるのが逆に新鮮。手がかかる分、作り手の思いが込められる。凹凸なども味わいになります」と話す。
おすすめコンテンツ
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。
PR比べてお得!