4年ほど前にコンビニで売られていた文庫本にかかれていた内容なんですが、宝くじが当選したら銀行に持ち込まずに、金券ショップに持っていけ!というものがありました。
詳しい内容は覚えていないのですが、マネーロンダリングをしようとしている人たちには当選くじは需要があるため、例えば100万円の当たりクジがあれば105万円くらいで買い取ってもらえる…とその書籍には書かれていたのです。
下記のリンクは、たぶん同じ文庫本を読んだ方の記事です(同じ本を読んだ方は多そうです)。
なぜマネーロンダリングになるの?
なぜ当たりクジに需要があるのか?これはざっくり解説すると、世の中には出せない汚いお金を持っている人たちが、そのお金を浄化するために『宝くじに当選したことにしたい』らしいんですよね。
- 例:汚いお金110万円で、100万円の当選くじを買えば、手元にきれいな100万円が残る。『宝くじにあたったんだ!』といえば、急に金持ちになってもおかしくない。
そういった取次で利益を得るために、金券ショップは宝くじを当選金以上の金額で購入してくれるという話でした(あくまで文庫本が薦めていた手法の話)。
調べてみると宝くじは転売禁止:
当然ながら100万円の当たりクジを金券ショップに持っていくだけで105万円くらいで買ってくれるのであれば、絶対に銀行ではなく金券ショップに持ち込んだほうがお得ですよね。
しかしこれ、詳しく調べてみるとすぐに問題アリな情報だということがわかりました。宝くじはそもそも、刑法第187条で転売禁止にされているためです。
取次ぎとは売買のあっせんである。授受とは発売と取次ぎを除く、所有権の移転である。いずれも有償か無償かは問わないとされる。
富くじを発売した者は、2年以下の懲役又は150万円以下の罰金に処するとされ、 富くじ発売の取次ぎをした者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処するとされている。また、富くじを授受した者は、20万円以下の罰金又は科料に処される。
要するに宝くじの転売は法律で禁止されているんですね。
転売禁止なのはあくまで当選くじのみ?
更に調べてみると、あくまで転売禁止なのは当選した宝くじだけのようです。ポストセブンに記事がありました。
宝くじファンの中には、過去の宝くじ収集を趣味にしている人もいるのでは? 自分の持っていない種類の宝くじを譲ってもらったり交換したりすることで、コレクションの内容も充実していくもの。そこで疑問に思うのが「ハズレ券であっても売買したら転売行為になるのでは?」である。
これについて、みずほ銀行宝くじ部の担当者は「ご安心ください。ハズレ券につきましては、転売行為には該当しません。転売を禁止しているのは、あくまで『抽せん前のくじ』と『当せんしたくじ』です」と解説。よって、「ハズれくじ」は転売可能なのでご安心を。
なるほど、ハズれた宝くじに関しては転売OKなんですね(みずほ銀行の宝くじ部がいうなら間違いないはず)。
こんな感じで、当選くじの転売は固く禁じられていますので、みなさん、文庫本に騙されて転売しないようにしてくださいね(ヤフオクなどでの転売ももちろんダメです)。
金券ショップもたぶん買い取ってくれない:
以上、宝くじで高額金があたったら、銀行ではなく金券ショップに持ち込むと高く買い取ってくれる…という情報についてでした。
これが可能だったら是非、実践したかったのですが、実際には真っ黒な手法なので、みなさんは絶対に真似しないようにしてくださいね。そもそも買い取ってくれる金券ショップが未だに存在するのか自体、もはや怪しいです。
蛇足的に追記:
この記事を書いてみて思ったのですが、そもそも宝くじは銀行で交換するからこそ無税なわけで、金券ショップに販売してしまった時点で『課税所得』になってしまう可能性があると思いました。
そういった意味でも、この手法は真っ黒なんでしょうね。文庫本がなぜに違法手段を薦めていたのか、むしろそっちのほうが気になってきました。