バイラルメディアについて一言いっておきますか。

「バイラルメディアはゴミじゃねえんだ」「いやゴミだ」:The Media6 | The Startup


現状はたしかに「ゴミ」だらけ

バイラルメディアってすごい流行ってますよね。なんかこんな感じの記事が読めるサイトです。適当にピックアップ。

基本的にどのコンテンツも似ていて、オリジナリティが欠如しています。某バイラルメディア運営者は「バイラルコンテンツはパブリックコンテンツ」と語っていました。もう「公共財」になっちゃってるわけですね。fbrankあたり見ていると、どれをパクればいいかがすぐに判別できるのでおすすめです。

バイラルコンテンツがゴミ扱いされるのは、この「コピー可能性」が原因なのでしょう。どの記事を読んでも、どこかで読んだことがあるものばかり。ある程度情報に慣れている人にとっては、ジャンクフードを腹一杯食べさせられるような不快感があります。

強い言葉ですが、国内のバイラルメディアの現状は、たしかに「ゴミ」だらけといっても過言ではありません。ぼく自身も、まったくバイラルコンテンツは消費しません。


「本当に読ませたいオリジナル記事」を作れるか

さて、「バイラルメディアに編集長が必要か否か」という論点が業界的にあるのですが、ぼくは明確に「編集長は必要」だと考えている一派です。というか、編集長がいないとバイラルメディアは短命に終わります。

猫とかクイズとか動画とか、バイラルコンテンツなんてものは「集客手段」に過ぎません。フェイスブック広告みたいなもんです。予算を割いて、ソーシャル流入をゲットする、それだけの意味しかありません。

問題は集客したあとのアクションをどうデザインするか、です。BuzzFeed、ハフィントンポストあたりは「猫でアクセスを集めて、本当に読ませたいオリジナル記事を読んでもらい、媒体を好きになって(or 嫌いになって)もらう」というアクションが設計されているように感じます。これはバイラルメディアの設計において、一般的な思想となるでしょう。


この「本当に読ませたいオリジナル記事」は、機械やアルバイトでは生産できません。ここは編集者の力量が大いに問われる部分です。

媒体のビジョンを感じさせるコンテンツを提供し、ユーザーを魅了させることができるか、トップページをブックマークさせられるか、ツイッターやフェイスブックを購読させられるか、好意ないし嫌悪感を抱いてもらえるか。他の媒体と同じコンテンツばかり出していても、こうした目標は達成できないでしょう。


まだまだ国内のバイラルメディアは、「本当に読ませたいオリジナル記事」を生産することができていません。「好きでも嫌いでもない」という、色の無いバイラルメディアばかりなのが問題です(オリジナルコンテンツという観点では「Spotlight」が頑張っているので期待!)。


バイラルメディアは全般的に、もっと予算をぶっ込んで(1記事1〜2万円+PV報酬)、ちゃんとしたライターに発注した方がいいと思うんですよね。オリジナルコンテンツは希少なので、基本的に早い者勝ちです。

バイラルコンテンツでアクセスを稼ぎつつ、良質なライターに対価を払い、スピーディーにオリジナル記事を編集できるか。ここがバイラルメディアの「次の」勝負どころです。バイラルコンテンツだけのメディアなら、大学生でも作れますからね。

私見では、国内でもっともこの立ち位置に近いのはハフィントンポストだと思います。今はまだ編集が機能していないようなので、その点が課題になるでしょうね。


バイラルメディアの歴史など、さらに詳しくは佐藤慶一氏のまとめをぜひ。勉強になりますよ〜。


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