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飴屋法水×藤田貴大対談 二人で巨大な才能・野田秀樹に挑戦する
インタビュー・テキスト:橋本倫史 撮影:豊島望(2014/07/18)
昨年、今日マチ子原作の漫画『cocoon』を舞台化して大きな反響を呼び、小説家・川上未映子による書き下ろしテキスト『まえのひ』を掲げた全国ツアーの成功も記憶に新しい、マームとジプシーの若き演出家・藤田貴大。そして、現代アートからパフォーマンス、動物飼育販売まで多岐にわたる活動を繰り広げ、いわき総合高校で学生たちと上演した『ブルーシート』が『第58回岸田國士戯曲賞』を受賞した鬼才・飴屋法水。2011年に『飴屋法水さんとジプシー』で共作した二人がふたたびタッグを組み、東京芸術劇場芸術監督・野田秀樹の傑作『小指の思い出』を上演する。
かつて野田秀樹が演じた当たり屋の女・粕羽聖子役を演じるのは飴屋法水。演劇界の巨匠の脚本を演出することになった藤田貴大。プライベートでも親交がありながら、意外にも対談は初めてという二人の口から溢れたのは、作品のことだけでなく、これまでお互いに話す機会がなかった、忌憚のない率直な思いだった。
飴屋法水(あめや のりみず)
1961年生まれ。1978年に唐十郎の「状況劇場」に音響で参加。1984年に「東京グランギニョル」、1987年に「M.M.M」を立ち上げ、その独特な舞台表現で人気を集める。1990年より現代美術に発表の場を移し1995年の『ベネチアビエンナーレ』において『パブリックザーメン』を発表するが、同年作家活動を止め、様々な動物を飼育販売する「動物堂」を開始。2005年『バ ング ント』展にて作家活動再開後は、『フェスティバル/トーキョー』『水と土の芸術祭』『国東半島アートプロジェクト』などに参加。いわきの高校生たちと共作した『ブルーシート』は『第58回岸田國士戯曲賞』を受賞した。
飴屋法水 (norimizua) on Twitter
藤田貴大(ふじた たかひろ)
北海道出身。劇作家・演出家。マームとジプシー主宰。2011年6月~8月にかけて発表した三連作「かえりの合図、まってた食卓、そこ、きっと、しおふる世界。」で『第56回岸田國士戯曲賞』を26歳で受賞。今までに様々なジャンルの作家と共作を発表。2013年「てんとてんを、むすぶせん。からなる、立体。そのなかに、つまっている、いくつもの。ことなった、世界。および、ひかりについて。」で初の海外公演を成功させる。2013年8月漫画家・今日マチ子原作「cocoon」を舞台化。
マームとジプシー
野田さんの作品の中では、『小指の思い出』が一番わからなくて。ただ、僕は田舎の中学生だから理解できないけど、東京の同い年の子たちは、この作品を理解しているんだと思ったんです。(藤田)
―今回、藤田貴大さんは演出家、飴屋法水さんは俳優として、野田秀樹さんの『小指の思い出』に取り組まれるわけですが、それぞれ野田さんの作品に初めて出会ったのはいつ頃、どんな印象だったのでしょうか?
飴屋:僕は野田さんより少し下の世代(6歳差)で、10代の終わりに唐十郎さんの状況劇場に入ったんですけど、そのときに「駒場東大前で面白い芝居をやっている東大生がいる」という評判を聞きました。たしか駒場の体育館まで野田さんの芝居を観に行ったんだけど、それが面白かったんですよ。当時は、唐さんとか寺山修司さんとか、「アングラ」と呼ばれる演劇に刺激を受けた人が多かったんですが、それとはまた違う演劇をする若手が出てきたと。たしかに方法論として新しい部分もたくさんあったけど、根っこはかなり共通している部分もあるという感じがしました。あと、とにかく役者としての野田さんがすごいなという印象がありましたね。
藤田:僕は中3のとき、先生にVHSを借りて観ましたね。当時、僕は地元の劇団で役者をやっていて、演出の先生に怒られてばかりの毎日だったんですが、その先生に「お前は野田秀樹も知らないのか!」って怒鳴られたときがあって。
飴屋:知らないと怒鳴られるんだ?
藤田:そう、怒鳴られたんですよ。で、もう1人の先生がそっとビデオを貸してくれて(笑)、それが、夢の遊眠社の『半神』という作品でした。そのあとに『野獣降臨(のけものきたりて)』を観て、3本目に観たのが『小指の思い出』(以下『小指』)だったんですけど、『小指』が一番わからなくて。ただ、僕は田舎の中学生だから理解できないけど、東京に住んでる同い年の子たちはきっとこの作品を理解してるんだと思ったんですよね。それが僕のコンプレックスの始まりで。それで、18歳で上京したときに初めて観た舞台が、NODA MAPの『透明人間の蒸気』でした。でも、NODA MAPと夢の遊眠社はまた作風が違っていて。
飴屋:NODA MAPになったのは1990年代になってからだと思うけど、90年代に入ると僕はほとんど芝居を観なくなってしまったので、野田さんの作品に限らず観てないんですよ。ただ、『新潮』で『ザ・キャラクター』の戯曲を読んで、それはオウム真理教のことが下敷きになっている作品だったから、「これは観ないと」と思って久しぶりに観に行ったんですよね。
藤田:その頃、僕は飴屋さんと知り合っていて。たまに飴屋さんの家に遊びに行って2、3時間話したりしていたんですけど、「『ザ・キャラクター』を観に行ったんだよね」と聞いた覚えがあります。
ある時期まではマームとジプシーの作品を1本も逃さず観ようと思ってたんだけど……ふと気づいたんですよ。彼は僕の作品を観に来てないな、と(笑)。(飴屋)
―ちなみに、それぞれがお互いの作品を初めて観たのはいつだったんですか?
飴屋:僕が初めて観たのは『あ、ストレンジャー』という作品でした。その前にやった『ハロースクール、バイバイ』の初演も気になっていたんだけど、チケットが完売していて。
藤田:『待ってた食卓、』『塩ふる世界。』も観に来てくれましたよね。初めて観に来てくれた頃はTwitterでしか繋がってなかったんだけど、飴屋さんが一言だけ感想をくれたんですよね。
飴屋:書いたっけ? 普段は芝居を観ても、感想を書いたりはしないんだけど。
藤田:はい、残ってます(笑)。
飴屋:それで「この人の作品はずっと観たいな」と思うようになって、『Kと真夜中のほとりで』のときは、すごくしつこく観に行ったんだよね。
藤田:毎日来てくれましたよね。
飴屋:行ってないよ、さすがに毎日は(笑)。3回? 5回? 忘れちゃったけど。ある時期までは1本も逃さず観ようと思ってたんだけど……ふと気づいたんですよ。彼は僕の作品を観に来てないな、と(笑)。青柳いづみさん(マームとジプシー)と共演した『キッチンタイマー』も観てないよね?
藤田:観てないですね。飴屋さんの家に行って、DVDで観せてもらって。
飴屋:これは別に「観に来てくれないのが嫌だ」ということでは全然ないんだけど。で、僕の中でもいろんな流れがあって、ある時期から全部観るっていうのはもうやめたかな、うん。でも、まあそういう流れはありました。
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