国際【外信コラム】北京春秋 露骨な国籍差別2014.7.18 03:08

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【外信コラム】
北京春秋 露骨な国籍差別

2014.7.18 03:08 中国

 今月上旬、中国の習近平国家主席の韓国訪問に同行して、17年ぶりにソウルを訪れた。街のいたる所に中国国旗と中国語の看板が目立ち、テレビも新聞も毎日のように習近平特集を組むなど、韓国における中国の存在感が格段と高まっていることを実感した。

 北京に戻る際、金浦空港の免税店で土産を買おうとしたら、店の前に置かれた看板に驚いた。「中国人観光客、5%オフ」と中国語で書かれていたのだ。化粧品3点以上を購入した場合という条件付きだったが、北京行きの同じ飛行機に乗る客は、国籍によって買い物の値段が違うわけだ。

 「なぜ日本人は割引の対象外なのか」と聞いたが、女性店員は「きまりなので申し訳ありません」を繰り返すだけ。習主席訪韓を歓迎する日時限定のキャンペーンなのか、それとも買い物好きの中国人観光客に多くのお金を落としてもらう商法なのか。いずれにしても、世界主要都市の空港での露骨な国籍差別はあまりに前近代的だ。

 そういえば、習主席がソウルに到着した日、歓迎するために中国大使館前に集まった多くの韓国人が「釣魚島(尖閣諸島の中国名)は中国の土地」と書かれたプラカードを掲げていた。中国と仲良くしたい韓国人の気持ちは分からなくもないが、他の国を巻き込まないでもらいたい。(矢板明夫)

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