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【ゴルフ】

松山5バーディー3アンダー発進

2014年7月18日 紙面から

第1R、17番で第3打となるバンカーショットを放つ松山英樹=ロイヤルリバプールGCで(共同)

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◇全英オープン<第1日>

 ▽17日▽ロイヤルリバプールGC▽快晴 気温25度、南の風微風▽賞金総額540万ポンド(約9億40000万円)▽優勝97万5000ポンド(1億70000万円)▽出場156人

 【ホイレーク(英国)青山卓司】世界最古の歴史を持つゴルフトーナメント、全英オープンが17日、開幕した。メジャー制覇の期待がかかる松山英樹(22)=レクサス=は、初日を3アンダーで終えた。4度目の挑戦となる国内賞金王レース首位の小田孔明(36)も3アンダーとした。松山と同組だったロリー・マキロイ(英国)は6アンダー。タイガー・ウッズ(米国)は3アンダーでホールアウト。近藤共弘(37)は4オーバー、小林正則(38)は6オーバーで初日を終えた。

 ボールはほぼ砂に埋まって、自分のものかどうかすら判別できなかった。そびえる垂直の壁は1メートル50センチほど。その壁とボールの間は、15センチほどしかない。ボールが砂から少しだけ顔を出している、いわゆる「目玉」といわれる状態。

 17番、松山の第2打は、グリーン右横にあるリンクス名物のポットバンカーに入った。出すためにはほぼ真上に、しかも1メートル50センチ以上の高さにボールを上げるしかない。失敗すれば、ボギーでは済まない絶体絶命のピンチに、松山は「練習でも試したことはある。やれる」と腹をくくった。

 砂の爆発とともに、ボールはふわりと舞い上がり、グリーン横のカラーに落ちた。そのままピンの手前3メートルまで転がっていった。見守っていた同組のロリー・マキロイが、驚いたような表情を浮かべたほどのミラクルショットでパーセーブ。

 この勢いのまま、最終18番では初めてドライバーをティーグラウンドで手にし、こん身の力で振り抜いた。

 320ヤードのビッグドライブ。このホールを楽々バーディーにして、初日は3アンダーフィニッシュ。「よかったと思う。前半はショットがよくてバーディーチャンスにもつけられたし、後半はショットがぶれたけど、パー5で2つともバーディーが取れた」と、振り返った。

 同組のマキロイは、ドライバーを手にバーディーを量産し6アンダーまで伸ばした。目の前でそれを見せつけられても、この男は決してぶれなかった。「彼は彼でスコアを伸ばす方法を考えてるし、僕は僕のやり方がある。目の前のホールに対し、最善の選択をしていくだけです。参考にしようとは思わない」と言い切った。

 昨季から本格的に米ツアーに挑戦して痛感したのは、飛距離で劣るという事実。それを補うために、徹底的にトレーニングで鍛えた。その成果が出たのが18番だろう。ただし、世界でもトップランクの飛距離を手にしても、コースによってはその武器をあっさりと封印する。それができるのが、松山の強み。

 「あしたもあしたの天気と風に合わせ攻め方は変える。最善の方法を考えながらやっていく」。力のあるまなざしは、間違いなくこの日で手応えをつかんだ証拠だ。

 

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