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小保方氏博士論文「信ぴょう性低い」

 早大の博士号審査がダメ出しされた。理化学研究所の小保方晴子研究ユニットリーダーの博士論文に対する問題点を調べた早稲田大の調査委員会は17日、論文中に著作権侵害など故意による不正が6カ所あると認めた。一方で「学位取り消しの規定には当てはまらない」とし、「論文の審査に重大な欠陥や不備がなければ、小保方氏に博士号が授与されることは到底考えられなかった」と大学の審査体制を厳しく批判した。小保方氏の学位問題は大学が今後検討する。

 都内で会見した調査委員長の小林英明弁護士は「論文内容の信ぴょう性や妥当性は著しく低い」と指摘。論文を審査した教授らには「非常に重い責任がある」と断じた。

 調査委は3月31日に設置され、この間に小保方氏に聞き取り調査したのはわずか1日で約90分間。本人は取り違えと主張しており、真性だとする論文データも電子メールで送って来たが、直前に更新されていたことも分かった。小林氏も「小保方氏にはデータ管理のずさんさ、注意力不足、博士論文に対する真剣味の欠如があった」と指摘した。

 小保方氏の博士論文に対しては、1月にSTAP細胞論文を発表した後、ネットで問題が指摘された。英語で書かれた約100ページの論文のうち、序章の約20ページの文章が米国立衛生研究所のサイトとほぼ同じ記述だったほか、実験結果の画像として国内のバイオ系企業に掲載された写真を切り取って使ったのではないかと疑われた。

 報告を受けて会見した早大鎌田薫総長が「調査結果を尊重した上で、最終判断は大学が行う。このまま学位論文を存在させておくのは困難だと思う」と、小保方氏の学位取り消しの可能性も示唆した。【斎藤暢也】

 [2014年7月18日9時16分 紙面から]

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