私の勤めている予備校は浪人専科の予備校です。
親御さんとのコミュニケーションも非常に大切で、
一学期末、二学期末、そしてセンター試験後に保護者会を行っています。
生徒によっては、保護者会を非常に嫌がるのですが・・・
我々講師にとっても、親御さんにとっても、ありがたい会なのです。
予備校の講師はどんなことを目的に、何を思いながら保護者会を開催しているのか、
そして親御さんにどんな内容を伝えるのかをご紹介したいと思います。
保護者会の目的
上記の通り、大雑把に言えば、親御さんとのコミュニケーションが目的なのですが、
コミュニケーションをとりながら、
- 生徒の家での様子
- 予備校への要望
を聞き出すことが目的です。
また、
- 予備校での様子
- 生徒の成績・進路
- 今後の親御さんの生徒に対する対応の仕方
を親御さんに伝えることも目的としています。
生徒の知られざる家での姿
私は興味津津です。
一体家ではどんな風に過ごしているのだろうか?
例えば、予備校の開校時間の間、ずっと予備校にいて勉強しているのであれば、
「家でダラダラしているんですよ~」と親御さんから言われても別に気にしない。
ただ、これから夏本番。
そろそろ勉強を加速させていかなくてはならない時期になるので、
「予備校で頑張っているので大丈夫なのですが、寝る前に暗記ものだけでもいいから、勉強するようにアドバイスしてやってください。」と私は言います。
夕方頃に帰ってしまうのに、
「家で全く勉強せず、スマホをいじってばっかりで・・・」と言われたら、もう次の日に本人を呼び出して即行で説教ですよね!!
不合格へまっしぐら状態なので、それだけは阻止したいというわけです。
予備校の授業の評判を確認
生徒は我々の前だと授業の評価を言いません。
先生を目の前にして「あんたの授業はひどいんで出たくない」なんて言いづらいですしね・・・
何もアピールすることなく、授業に出なくなってしまう人もいますが、
それが怠けからなのか、授業を低評価しているからなのか、わかりません。
そこで、親御さんに確認してみるわけです。
お家では授業や先生について本音を話しているかもしれませんからね!
高いお金を払って通っていただいているので、その評価を聞き、授業を改善していかなくてはなりません。
現実を知らせる
浪人生はあとがありません。
このまま勉強すれば、合格か、不合格か・・・
理想論ばかりも語ってはいることはできず、しっかりと現実を親御さんに伝えなければなりません。
模試の判定を見ればわかるのではないか?と思う方もいるでしょう。
しかし、今の時期の模試の判定は当てになりません。
というのも、現役生がまだまだ本気を出していない時期なので、浪人生がA判定やB判定を出すのは当たり前なのです。
そこで、本人の現状(現在の学力と現在の頑張り具合)と過去の生徒と比較して、
私なりの見立てを親御さんにお伝えするわけです。
しかし、これはまだマシな例です。
現役時代、全く勉強していなかったという浪人生もいて、
そのような生徒の場合、散々な模試の結果を親御さんに見せることになります。
そのような生徒のうちで、一生懸命毎日遅くまで残って勉強している生徒に関しては、
「このままどうなるか見守りましょう」と親御さんにお伝えします。
過去の傾向から言っても、そのような生徒は夏から秋にかけて化けることが多いので、それに期待して・・・です。
一方、模試の結果が悪く、その上全く一生懸命ではない生徒に関しては、
- 一生懸命に強制的にさせる
- 今のうちに滑り止めの私立大学を考え、私立大進学を覚悟してもらう
- 国公立志望から私立志望に変えてもらう
など、厳しい対応となってしまいます。
ここまでいくと、本人を交えて三者面談したいくらいです。
何故勉強できないのか、何故浪人しようと決めたのか、本当に大学に行く気があるのか・・・など、本人に問い詰めたいことばかりですからね。
しかし、そういった生徒の場合、何かしらの問題(人には言えないような悩み)を抱えていることも多いです。
それをケアするのも我々講師の役目です。
(★注:田舎の講師なので、授業だけでなく、担任、チューター的な役目も講師がやっております)
その根っこを取り除いてやらないと、私が頭ごなしに「勉強しろ!」と言ったところで、勉強する気になんてなれないですよね。
まだ書き足りないところもありますが、
予備校ではこのように保護者会が行われています。
そして講師はこのようなことを思いながら保護者会をしています。
今回は仕事のことを記事にしてみました~!