ベネッセ流出:同業者に個人情報削除依頼相次ぐ
毎日新聞 2014年07月18日 00時05分
ベネッセの情報漏えい発覚後、通信教育事業を展開する同業者にも、顧客から個人情報の扱いの問い合わせや個人情報の削除依頼が相次いでいる。
幼稚園年少から浪人生まで、約23万人(2014年3月現在)の通信教育会員を持つZ会(本社・静岡県長泉町)。子供たちが夏休みに入る前は、入会促進に力を入れる時期だといい、7月中旬までに届くように入会案内のダイレクトメール(DM)を発送した。
DMが到着した時期が、ベネッセの情報漏えい公表の時期と重なったことから、Z会のコールセンターには「どうして個人情報が分かったのか」との問い合わせが相次いだという。Z会は「DMは過去に資料を請求した人やZ会が実施したイベントに参加した人の履歴をたどって発送している」と説明し、対応した。
今回の事件は、通信教育業界に情報管理の点検も促した。Z会では、基準通りに個人情報を管理できているかなど、管理の徹底を再点検しているという。
通信添削学習「ドラゼミ」などを展開する小学館集英社プロダクション(本社・東京都千代田区)でも、DMの受け取り拒否、個人情報削除依頼が増えているという。同社の担当者は「原因と再発防止策を明確にして、早く収束してほしい」と困惑気味に話す。【坂口雄亮】