「地球温暖化は進む一方」、科学者ら警告 2013年報告書

2014年07月18日 09:04 発信地:ワシントンD.C./米国

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「地球温暖化は進む一方」、科学者ら警告 2013年報告書 ▲ キャプション表示

×オーストラリア・メルボルン(Melbourne)で水浴びをする全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2014)の観客(2014年1月14日撮影、資料写真)。(c)AFP/MAL FAIRCLOUGH

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【7月18日 AFP】温室効果ガスの排出量が記録的レベルに達し、北極海の海氷融解が進む中、地球の温暖化が進んで2013年は史上最も暑い年の一つだったとする報告書が17日、公表された。

 年次報告書「気候の状態(State of the Climate)」の2013年版は、同年における科学的データと気象事象をまとめたもので、その編さんには世界57か国から425人の科学者が協力した。

 米海洋大気局(National Oceanic and Atmospheric AdministrationNOAA)気候データセンター(National Climatic Data Center)のトム・カール(Tom Karl)ディレクターは、この報告書は気候変動の重要な指標の動向に注目するもので、人間でいえば年に1度の健康診断のようなものだとしている。

 カール氏は報道陣に対し、「人の健康に例えるならば、体重をチェックをして理想体重を維持しようと努力しているのに年々太り続けているようなものだ」と指摘した。

 報告書によると、世界各地で過去最高レベルの高温を記録したという。主要な4つのデータ群を調べたところ、2013年の気温は史上2~6位の高さだったとしている。オーストラリアは観測史上最も暑い年になり、アルゼンチンは観測史上2番目、ニュージーランドは観測史上3番目に暑い年だったという。

 また北極海の海氷面積は、人工衛星による観察が始まった1979年以降で6番目の狭さだったという。一方で南極海の海氷面積は、特に冬の終わりの最大期では増加が確認されており、10年で1~2%増のペースだという。

 ニュージーランドのビクトリア大学ウェリントン校(Victoria University of Wellington)地理学科のジェームズ・レンウィック(James Renwick)准教授は、「なぜ北極海と南極海とで海氷面積の増減に差があるのかは謎」としながらも、「取り組むべき重要な研究課題を提供してくれるという点で、このような謎は大歓迎だ」と語っている。

 一方、化石燃料を燃やすことで発生するメタンや二酸化炭素などの温暖化ガスの排出量は2013年も増加の一途をたどり、またも史上最多レベルに達したという。また世界全体で平均して海水面の上昇も続き、1年につき3ミリ上昇という過去20年間のペースに変化はなかったとしている。(c)AFP/Kerry SHERIDAN

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