マレーシア航空機「撃墜された」主張対立7月18日 12時09分
ウクライナ東部で、乗客乗員298人を乗せてオランダからマレーシアに向かっていたマレーシア航空の旅客機が墜落し、ウクライナ政府は親ロシア派の武装集団が撃墜したものだとして強く非難しています。
墜落したのはオランダのアムステルダムを出発し、マレーシアのクアラルンプールに向かっていたマレーシア航空のボーイング777型機です。
旅客機は、日本時間の17日午後11時15分頃、ロシアとの国境からおよそ50キロ離れたウクライナ東部に墜落しました。
現地からの映像では機体がばらばらになって広範囲に散乱し、黒こげになっている様子が映し出されています。
マレーシア航空は、当初、旅客機に乗っていたのは合わせて295人としていましたが、その後、乳幼児3人が乗っていたことが新たに分かったとして、乗客283人、乗員15人の合わせて298人に訂正しました。
旅客機には154人のオランダ人が乗っていたほか、マレーシアやオーストラリアなど9か国の乗客が含まれているということですが、いまだ41人の国籍が分からないということです。
墜落についてウクライナのポロシェンコ大統領は、「テロリストが民間の旅客機を撃墜した」と述べ、親ロシア派の武装集団が撃墜したものだと強く非難しました。
また、ウクライナ内務省の高官は武装集団は旧ソビエト製の地対空ミサイルを使って旅客機を撃墜したと述べました。
一方、ウクライナ東部の親ロシア派は、ロシアのインターファクス通信に対して、「われわれは上空10キロを飛ぶ航空機を撃墜できる武器を持っていない。ウクライナ軍が撃墜したものだ」と述べ、双方の主張が真っ向から対立しています。
ウクライナ政府はオランダやマレーシア、アメリカなどから専門家を受け入れて墜落の原因究明には国際的な協力態勢で取り組むとしています。
官房長官「早期究明を強く求める」
菅官房長官は閣議の後の記者会見で、「多くの命が失われて極めて痛ましく、大きな衝撃を受けている。犠牲者とご家族の方々に心から哀悼の意を表する」と述べました。
そのうえで、菅官房長官は、「在オランダ日本大使館を通じて乗客リスト等の確認を行い、在ウクライナ日本大使館を通じてウクライナ政府等に対し、情報提供を求めており、事実関係を確認中だ。現在のところ邦人の被害の情報には接していないが、まだ国籍が確認できていない人もいるので、確たることは申し上げられない」と述べました。
また、菅官房長官は、「わが国の航空会社の定期便は、この辺りを通過することはないという報告を受けている」と述べました。
一方、菅官房長官は「日本政府としては、墜落の原因が早急に究明されることを強く求めている。そのために関係各国が必要な協力を行うべきであり、わが国としても可能な限り協力していきたい」と述べました。
そのうえで菅官房長官は、「仮に撃墜されたということであれば、国際社会から当然、強い非難を浴びることになる。墜落現場にすべての関係者がアクセスできるようにすることが極めて大事だ」と述べました。
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