2014-07-15
”最後の流刑地”『オールド・ボーイ』
映画 | |
韓国映画のリメイク!
1993年、広告代理店でビジネスを手掛けるジョーは、泥酔し意識を失う。目が覚めた時、彼は謎の部屋で監禁されていた。そして眼前のテレビによって、別れた妻が殺害され、娘が孤児になったことが知らされる。それから20年間……アメリカは幾度も大統領を変え、時代は大きく変わった。そして突然解放されたジョーは、自らを監禁した者を探そうとするのだが……。
オリジナルの公開当時、韓国映画に関しては、先行して公開されていた『シュリ』や『JSA』のメロドラマチックな展開に少々辟易していたこともあり、あまり印象が良くなかった。その自分の中の潮目を劇的に変えてくれたのが、まさにこの『オールド・ボーイ』であり、非常に印象深い映画になっている。
それがハリウッドリメイクということで、まあ期待していいのか良くないのか微妙な心持ちでおったところ。監督はスパイク・リーなので、まあ真面目な演出をする人で、少々長ったらしくなるのではないか。犯罪もの娯楽映画『インサイドマン』ももうちょいテンポ良くてしかるべき映画であったと思うが、今作では果たして……。
監禁前の前振りがわりと長くて驚いたが、ちゃんとキャラ描写にはなってるし、ゴリラ、じゃなくてジョシュ・ブローリンが腹出過ぎなカス野郎であるというあたりを見せておいて中盤以降につなげてくる。
延々と餃子を食べさせられ、テレビを見るしかない監禁シーンを散々やった後の解放……細かい描写は違うが、流れはオリジナル通り。
監禁部屋の主がサミュエル・L・ジャクソンなのだが、まあ彼の存在はなんとも癒しですね。お楽しみの拷問シーンは、釘抜きで歯を引っこ抜くのから、皮膚を剥いで塩をすり込むというものに改変されているが、ここでマザファッカを連呼するサミュエル! 出た! NO、NO言い過ぎてノノノノノノノになってる辺りも爆笑。悲惨なシーンだが、彼のおかげでなんとも言えず面白い。
その後はご存知横スクロールアクションに雪崩れ込むが、オリジナルが左右壁のある細い通路の、一方の壁を消失させてそちら側から撮るという正味アクションゲームのようなものになっていたのに対し、今作は普通にちょっと広めの場所で撮っていたあたりが、まあリアルはリアルかもしれんが面白みでは一枚落ちた感じでしたね。
まあやっぱりお話が圧倒的に面白くて、ぐいぐいと引き込まれるわ〜。前振りをオリジナルより伸ばしたのに、実際の発端である事件はそれよりも遥か昔に起こっている、というのがこれまたミスディレクションになっている。最初の取引相手とか、何一つ関係ないからな。
オリジナルの催眠術設定をばっさり切っているので、やたらと話が偶然の要素が多かったり、どのタイミングで監視カメラしかけたんだこれ、と突っ込みどころが多くなっている。が、元々無理がある話を成立させるための要素が、「予想が当たった」だろうが「催眠術で誘導した」だろうが、大して変わるとも思えんなあ。便利すぎる催眠術と言えば『グランド・イリュージョン』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20131113/1384313597)のあれには覚め覚めだったしな……。
おかげで主人公の辿る結末も変わったわけだし、この改変は評価したい。
バイオレントゴリラとストイックゴリラの二面性を使い分けるジョシュ・ブローリンの演技も良かった。この人は時々マジに演技し過ぎてうそもんぽくなる時があるが、今作のさじ加減はちょうど良く、序盤からラストにかけての変化も納得が行きますよ。オチがちょっと変われば、この後『とらわれて夏』(http://d.hatena.ne.jp/chateaudif/20140510/1399722763)に続きますよ〜!となったのになあ、残念だ! しかしオリジナルにあった「笑う時は世界と一緒、泣く時はおまえ一人」という台詞は、このラストにもある意味つながるかもしれないね。
そして医学生エリザベス・オルセンちゃんの、可憐かつ男に利用されそうでなおかつボディはエロいという存在感は、まさに暴挙ですねっ!残念ながらぼかしが強烈だったな〜。画面が見えんだろう! せっかくオルセンちゃんが毎回のことながら景気良く脱いでいるというのに……!
ちょっと心配しながら観たが、改変部分もおおむね好意的に受け止めたいね。シャルート・コプリーの怪演も良かった。ボディガードが女殺し屋になってるところもグッド! しかしあの女殺し屋の人は気の毒だったなあ。たぶん、全てが終わったら死体の後始末とかして、たんまり退職金もらってお役御免になる約束だったと思うんですよね、あの雇い主の性格からして。いやはや、もったいない……。
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