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事件
【ベネッセ情報漏洩】データに流出防止のダミー情報 名簿業者も捜査へ 松崎容疑者「イベントで集めた」
2014.7.18 08:13
ベネッセの顧客情報流出事件で逮捕された松崎正臣容疑者(39)が名簿業者に転売した顧客情報に、不正流出を防ぐためのベネッセ独自のダミー情報が含まれていたことが17日、捜査関係者への取材で分かった。警視庁生活経済課は、名簿業者が不正に入手されたものと認識しながら別の業者に転売した可能性があるとみて、不正競争防止法違反(営業秘密の開示)容疑で捜査する。
松崎容疑者はインターネットで東京都内の名簿業者を探し出し、買い取りを要求。ベネッセの顧客情報であることを隠し、「イベントで集めたデータだけど、いらなくなったので売りたい」と話したという。
名簿業者は15回ほど買い取りに応じており、生活経済課の任意聴取に対し「松崎容疑者とは面識がなく、不正に入手したものとは知らなかった。1社にだけ転売した」と説明した。
ただ、顧客情報にはベネッセ独自のダミー情報が含まれており、捜査関係者は「不正ではないと思っていたのに、1社にしか転売しないのは不自然」と指摘。不正入手の認識があった可能性を示唆する。
同法では、不正の利益を得る目的で流出元から営業秘密を直接入手して転売した場合にも開示の罪に問われ、流出元と同じ10年以下の懲役か1千万円以下の罰金が科せられる。
米金融大手シティーグループ系列のカード会社の顧客情報が大量流出した事件では、保険勧誘会社から流出情報を買い取ったとして、通信関連会社元社長が同法違反の開示容疑で書類送検されている。
一方、ベネッセの顧客情報を流用したジャストシステムやジャスト社に顧客情報を転売するなどした名簿業者2社は入手に直接関与していないとして、立件が見送られる見通し。
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