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事件
【DNA型訴訟】「二者択一に限界も」早稲田大の棚村政行教授
2014.7.17 21:41
早稲田大法学学術院の棚村政行教授(家族法)の話 「最高裁の判断は、生物学上の父子関係より、婚姻制度を基礎にした法的親子関係を重視したものだ。極端な血縁主義やDNA型鑑定偏重の傾向に警鐘を鳴らした点は評価できるが、法的な親子関係と事実上の親子関係のねじれ現象が起こり、子供の利益が考慮されない点で疑問だ。鑑定技術や生殖補助医療が進歩を遂げ、家族が多様化する中、明治時代にできた民法のルールが古くなっており、個別的に裁判所が解決する限界を超えている。血縁か、婚姻制度重視かの二者択一の限界ともいえる。法的親子関係は血縁、生活事実、当事者の絆などを総合的に考慮した基準で解決されるべきだ。DNA型鑑定のガイドラインが早急に定められ、遺伝情報などの秘密が制限なく使われることに対する何らかの歯止めが必要だ」
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