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【社会】

ベネッセ流出 39歳派遣社員を逮捕 情報複製疑い 延べ1億件売る?

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 通信教育大手ベネッセコーポレーションの顧客情報流出事件で、営業秘密に当たる情報を複製したとして、警視庁は十七日、不正競争防止法違反(営業秘密の複製)容疑で、データベース(DB)を管理する外部業者のシステムエンジニアだった松崎正臣容疑者(39)=東京都府中市寿町一=を逮捕した。警視庁によると、重複分を含め一億件以上の情報を、名簿業者に売却したとみられる。 

 松崎容疑者は容疑を認めている。逮捕前の警視庁の任意聴取には「複製した情報は昨年七月以降、同じ業者に十五回ほど、計約二百五十万円で売った」と話していた。

 逮捕容疑では六月十七日、ベネッセの関係会社「シンフォーム」(岡山市)の多摩事業所(東京都多摩市)で、貸与パソコンでDBにアクセスし、約千二十万件の顧客情報をダウンロードして自分のスマートフォンに転送したとされる。

 不正入手した情報は、一九九三年〜昨年に生まれた子どもの氏名や住所、保護者の氏名などで、居住地は全国に及ぶ。

 警視庁などによると、松崎容疑者は外部業者に二〇一二年一月から派遣社員として勤め、問題発覚後の今月十日に解雇された。同社はシンフォームからDBのシステム開発や管理を委託されていた。

 DBのシステムは記憶媒体に情報をダウンロードするとパソコンに「エラー」が表示される仕組みだった。松崎容疑者はスマホを充電しようとパソコンにつないだところ、データが取り込めることに気付いたという。

 逮捕前の聴取に「金がほしくてやった」「パチンコやパチスロで数十万円の借金があった」と話していた。

 ベネッセは七月上旬、DBに保存された約二千七十万件の顧客情報のうち、約七百六十万件が名簿業者に流れていたことを確認したと発表した。

 

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